ウィドウ・メーカーの消滅‐円金利の上昇=広木隆
JGBのショートをふるディールは長い間、「Widow Maker (ウィドウ・メーカー)」と呼ばれてきた。JGB(日本国債)のショート(空売り)、と横文字で書くと、なんとなく通っぽくてカッコいいので、そうしてみたが、この戦略 - JGBのショート・ポジション - にはこれまで多くの債券ディーラーやヘッジファンドが挑んできた。単純な空売りからスワプションのプット購入までポジションの取り方は様々だが、とにかく日本国債の下落に賭けてきたのである。そしてその度にことごとく敗れてきたという経緯がある。
空売りは結局踏まされる羽目になり、大きく賭けた者ほどポジションともども吹き飛んで「死んで」しまった。だからこのJGBショートは彼らの妻たちを大量の「ウィドウ」(未亡人)として残すことになったのである。山口百恵は、軽薄なロックンローラーの妻の気持ちを『ロックンロール・ウィドウ』で歌ってみせたが、債券ディーラーの妻には『山男の歌』のほうがぴったりくる。「山で吹かれりゃ若後家さん」というわけだ。もっとも、いくら羽振りのいい債券ディーラーでも全員が全員、若い奥さんをもらえるわけではないだろうから - もしも、そうなら不公平過ぎるじゃないか! - 残された未亡人は「若後家さん」ばかりとは限らない。
そんなJGBのショート・ポジションだが…
(執筆者:広木隆 マネックス証券チーフ・ストラテジスト 編集担当:サーチナ・メディア事業部)
JGBのショートをふるディールは長い間、「Widow Maker (ウィドウ・メーカー)」と呼ばれてきた。JGB(日本国債)のショート(空売り)、と横文字で書くと、なんとなく通っぽくてカッコいいので、そうしてみたが、この戦略 - JGBのショート・ポジション - にはこれまで多くの債券ディーラーやヘッジファンドが挑んできた。
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2014-01-09 17:45