ファーストリテイは売り上げを下方修正も1Q最高純益が市場予想を上回り急反発
ファーストリテイリング <9983> は、1800円高の4万1600円と急反発して1日で4万円大台を回復、昨年12月26日につけた昨年来高値4万5350円を再び視野に捉えている。前日9日大引け後に今8月期第1四半期(1Q)決算の開示とともに、第2四半期(2Q)累計業績と8月通期業績の売り上げの下方修正を発表したが、会計上の下方修正で利益には変更はなく、1Q純利益が、1Qとして過去最高を更新し市場コンセンサスを上回ったことから売り方の買い戻しを交えて主力株買いが再燃している。
■アジア中心に150店舗を新規出店しキャンペーン商品も好調
2Q累計売り上げは期初予想より40億円、8月通期売り上げは80億円それぞれ引き下げられ、通期売り上げは1兆3220億円(前期比15%増)と続伸幅をやや縮める。期初の売り上げ予想の一部に本来、連結上消去されるべき内部取引が含まれており、その分だけ売り上げが膨らんだが、同売り上げを訂正したもので、利益予想には変更がないとしている。
一方、1Q業績は、前年同期比22%増収、14%経常増益、8%純益増益と伸び、期初予想の今期第2四半期累計業績に対する利益進捗率も、66~65%と目安の50%を上回り、純利益は、市場コンセンサスを30億円弱上回った。国内ユニクロ事業では、直営店舗が、前年同期より5店舗増加するとともにスクラップ&ビルドで店舗の大型化を進め、ヒーテックなどの冬物のキャンペーン商品が好調に推移して客単価も上昇、値引き販売や値引き商品の品番数をコントールして粗利益率が改善、海外ユニクロ事業でも中国、韓国、米国などで積極的な店舗展開を推進してグループ合計で150店舗を新規出店、米国では、ニューヨーク3店舗が2ケタ増収となるなど好調で業績が軌道に乗ってきたことなどが要因となった。
今8月通期利益は期初予想に変更はなく、純利益は、920億円(前期比1%増)と連続の過去最高更新を見込み、配当も、年間300円(前期実績290円)と連続増配を予定している。
■高値追い過程で信用売り残も80万株超と積み上がり好需給
株価は、今期純利益を連続の過去最高更新と予想したが、市場コンセンサスを下回り、さらに昨年10月の国内ユニクロ事業の既存店売上高が落ち込んだことで3万350円と再び3万円台を確かめる下値調整となったが、日経平均株価との感応性の高い株価特性から先物売買に絡む裁定取引が増勢となって昨年来高値まで5割高し、スピード調整中である。この上昇過程で信用売り残も、80万株超と大きく積み上がって売り長となり、逆日歩のつく信用好需給となっている。PER評価では46倍台と割高だが、好需給主導で高値奪回に弾みをつけよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
ファーストリテイリング<9983>(東1)は、1800円高の4万1600円と急反発して1日で4万円大台を回復、昨年12月26日につけた昨年来高値4万5350円を再び視野に捉えている。
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2014-01-10 10:30