三井住友アセット、日米欧株でレバレッジ2.5倍のブル型ファンド

 三井住友アセットマネジメントが設定・運用するブル型ファンド「YOURMIRAI(ユアミライ) マキシマム・ブル」シリーズの取り扱い販社が拡大している。2013年12月9日に楽天証券で取り扱いを開始し、今年に入りSBI証券、マネックス証券と大手オンライン証券で採用が続く。三井住友アセットマネジメント投信営業第一部担当部長の宗正彰氏は、「ネット投資家のニーズやユーザビリティ、オンライン専業販社の顧客属性を強く反映した点を評価していただき、今後も取り扱い販社が増えていく見通し」と語っている。 ――2013年12月に設定された「YOURMIRAI マキシマム・ブル」シリーズの新設の狙いは?  「YOURMIRAI マキシマム・ブル」シリーズは、3本のファンドで、日本、米国、欧州それぞれの代表的な株価指数の動きに対し、概ね2.5倍大きく動くブル型ファンドです。当社としてオンライン専業販社向けに当初から用意した初めてのファンドとして設定しました。  オンライン証券などでは、ファンドの販売額上位をブル型ファンドが占めています。これは、インターネットを使って投資をする方々が、レバレッジの効いたファンドを使って、ご自身の相場観に基づいて短期間で売買することを好まれているという一つの傾向の表れだと思います。ファンドへの投資というと、中長期の資産形成の手段として考えられることが一般的ですが、「ブル型」に分類されるファンドは、比較的短期の値動きを捉えて収益を狙うことができます。  そこで、オンライン販売チャネルに適したファンドを新規に立ち上げるにあたって、ネットユーザーのニーズに応え、かつ、これまでにないコンセプトの商品をと考え、「レバレッジ2.5倍」、「日米欧の市場に個別にアクセスできる」という「マキシマム・ブル」シリーズの概要が固まりました。  現在、日本株の「ブル型」公募ファンドで最大のレバレッジは3倍です。レバレッジ2倍のファンドは存在するのですが、2.5倍というものはありませんでした。また、米国株や欧州株に単独で投資するファンドの品揃えは少なく、しかも、「ブル型」となると、もっと少ないことがわかります。  「マキシマム・ブル」シリーズで提供する米国株、欧州株について、レバレッジ2.5倍のブル型ファンドは、業界初で業界最大のレバレッジです。これが「マキシマム・ブル」(最高の強気相場)の由来であり、このファンド名は最もこだわった要素の一つです。 ――ファンドの特徴は?  「YOURMIRAI 日本株マキシマム・ブル」は、日経平均株価を対象とした先物取引を利用し、日経平均株価に対して概ね2.5倍の値動きとなるような投資成果をめざします。同様に、「YOURMIRAI 米国株マキシマム・ブル」は、ダウ・ジョーンズ工業株価平均の2.5倍の値動き、「YOURMIRAI 欧州株マキシマム・ブル」は、ユーロ・ストックス50インデックスの2.5倍の値動きになるような投資成果をめざすものです。  また、各ファンドへの投資を考える方、また、投資されている方への情報提供として、オンライン専業販社のホームページ上などでは各地域のマーケット情報が揃っています。また、当社が提供している「マーケットレポート」も販売会社のサイトでご覧いただくことができ、市場の変化についてタイムリーにお伝えしています。  オンライン取引をされる投資家の方々は、投資リテラシーの高い方が多く、自分で調べてファンドを購入されます。今回、日米欧という主要先進国を選んだのは、あえて投資家の方々が調べやすい地域に絞ったという狙いもあります。 ――ファンドの手数料や投資リスクは?  現状の販売手数料は、オンライン販売の場合は申し込み金額に対して上限1.5%(税抜)になっています。信託報酬は純資産総額に対し、年0.89%(税抜)です。  投資リスクとしては、株価指数の変動に対して2.5倍の値動きになるため、それだけ大きな価格変動リスクを受けます。たとえば、日経平均株価が5%値上がりすると、「日本株マキシマム・ブル」の基準価額は12.5%(5×2.5)値上がりしますが、反対に値下がりした場合も2.5倍の比率で値下がりすることになります。  また、この2.5倍というレバレッジは、日々の値動きに対して適用されますので、株価が上下動を繰り返すような展開になった場合に、株価指数は投資開始時の水準に戻ったとしても、「マキシマム・ブル」の基準価額はマイナスのままということが起こります。マイナス圏に落ち込んだ時のレバレッジ効果が基準価額を押し下げる働きをするためです。 ――今後の展望は? また、投資家に対するメッセージは?  オンライン販売チャネルを強く意識したファンドとして誕生した、「YOURMIRAI(ユアミライ) マキシマム・ブル」シリーズは、オンライン証券各社から評価していただき2013年12月9日に楽天証券で採用していただいたことを皮切りに、2014年1月7日にはSBI証券、1月9日にはマネックス証券へと、オンライン専業の大手証券会社で相次いで取り扱いが始まりました。すでに複数のオンライン販社から問い合わせをいただいていますので、今後も取り扱い販社は拡大すると確信しています。  投資家のみなさまには、ブル型ファンドの価格変動リスクについて十分なご理解をいただいた上で、「マキシマム・ブル」シリーズを、投資ツールのひとつとしてお考えいただきたいと思います。このシリーズでは、流動性に優れた先物市場がある商品ファンドの組成も可能です。みなさまからのご要望に対しては積極的に対応させていただきたいと思っています。  また、ブル型ファンドは短期間に成果が出るファンドですが、これをNISA口座で利用していただくことも可能だと思っています。たとえば、日本株が上がっていくと考えられた時に、「日本株マキシマム・ブル」に投資し、思惑通りに株価が上昇すれば、そこで運用をストップして利益を確定してしまうという使い方ができます。購入や換金についてタイミングを計る必要がありますが、日米欧の株価について「今こそ、絶好の買い場だ」と確信できる機会がありましたら、「YOURMIRAI(ユアミライ) マキシマム・ブル」シリーズを思い起こしていただきたいと思います。(編集担当:徳永浩)
三井住友アセットマネジメントが設定・運用するブル型ファンド「YOURMIRAI(ユアミライ) マキシマム・ブル」シリーズの取り扱い販社が拡大している。(写真は、三井住友アセットマネジメント投信営業第一部担当部長の宗正彰氏。サーチナ撮影)
japan,economic
2014-01-21 10:30