アールテック・ウエノは地合い悪化の影響を受けたが底値圏に到達して切り返しの動き

  創薬ベンチャーのアールテック・ウエノ <4573> (JQS)の株価は地合い悪化の影響も受けて急落したが、13年6月安値にタッチしてほぼ底値圏だろう。地合いが落ち着いて切り返しの動きを強めそうだ。なお2月12日に第3四半期累計(4月~12月)の業績発表を予定している。   緑内障・高眼圧症治療レスキュラ点眼薬の製造販売、および米スキャンポ社の便秘症治療薬AMITIZA(アミティーザ)カプセル受託製造を主力としている。米スキャンポ社は、AMITIZAカプセルの日本と欧州での販売承認取得や米国での追加新薬承認取得、レスキュラ点眼薬の米国上市など販売地域や適応の拡大戦略を推進している。   新薬開発は網膜色素変性、ドライアイ、アトピー性皮膚炎関連を中心に進めている。重症ドライアイに対する遺伝子組み換え人血清アルブミン(開発コードRU-101)点眼液は、13年4月に新薬臨床試験開始申請が米食品医薬品局(FDA)の承認を受けた。13年10月には網膜色素変性に対するウノプロストン(UF-021)点眼液の第3相臨床試験症例登録が完了した。そして13年11月には、RU-101点眼液の第1相/第2相臨床試験のステージ1を完了してステージ2の症例登録を開始している。   今期(14年3月期)業績(非連結)見通し(7月16日に増額修正)は売上高が前期比16.6%増の53億08百万円、営業利益が同63.8%増の12億85百万円、経常利益が同47.7%増の13億15百万円、純利益が同52.2%増の8億55百万円としている。レスキュラ点眼薬は薬価改定の影響一巡や北米市場での再上市、AMITIZAカプセルは北米向け販売好調や価格改定、さらに日本での承認取得などで好調に推移する。第2四半期累計(4月~9月)進捗率が高水準だったため通期再増額の可能性があるだろう。   株価の動きを見ると、12月24日の1321円から1月24日の1655円まで戻したが、その後は全般地合い悪化の影響を受けて換金売りの動きが強まり、2月4日には一時1102円まで急落して13年6月安値1134円を割り込む場面があった。ただし足元では1300円台まで切り返して底打ち感を強めている。   2月7日の終値1310円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS44円32銭で算出)は30倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間20円で算出)は1.5%近辺、実績PBR(前期実績に株式200分割を考慮したBPS423円33銭で算出)は3.1倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線が抵抗線となって三角保ち合い下放れの形だが、日足チャートで見ると2月4日に窓を空けて急落した後に切り返しの動きを強めている。ほぼ底値圏に到達して切り返し局面となりそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
創薬ベンチャーのアールテック・ウエノ<4573>(JQS)の株価は地合い悪化の影響も受けて急落したが、13年6月安値にタッチしてほぼ底値圏だろう。
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2014-02-10 09:30