神鋼商事は1月高値圏から反落したが下げ渋りの動き

■割安感を見直して反発のタイミング   鉄鋼・非鉄金属関連商社の神鋼商事 <8075> の株価は、全般地合い悪化の影響を受けて1月高値圏から反落したが、足元では下げ渋り感を強めている。指標面の割安感を見直して反発のタイミングだろう。   鉄鋼製品、鉄鋼原料、非鉄金属、機械・情報、溶接材料・機器などを扱う商社である。13年6月発表の中期経営計画(14年3月期~16年3月期)では数値目標として16年3月期売上高1兆円、経常利益90億円、海外取引比率40%以上を掲げている。神戸製鋼所 <5406> グループの中核となるグローバル商社を目指してグローバルビジネスを加速させる方針だ。   1月31日発表の今期(14年3月期)第3四半期累計(4月~12月)連結業績は前年同期比8.2%増収、同2.8%営業増益、同10.1%経常増益、同87.6%最終増益だった。セグメント別に見ると、機械・情報が大型案件一巡などで同4.7%減収、溶材が造船向けの低調などで7.2%減収だったが、粗鋼生産関連や自動車関連が好調で鉄鋼は同9.6%増収、鉄鋼原料は同10.0%増収、非鉄金属は同11.0%増収だった。   通期の見通しは前回予想(9月13日に売上高、営業利益、純利益を減額、経常利益を増額修正)を据え置いて、売上高が前期比10.4%増の8500億円、営業利益が同6.3%増の58億円、経常利益が同9.1%増の53億円、純利益が同54.2%増の29億円としている。中国やインドでの新規事業の創業費用が発生するが、自動車生産や粗鋼生産の増加を背景として鉄鋼・鉄鋼原料・非鉄金属が堅調に推移する。純利益については過年度法人税一巡も寄与する。   通期見通しに対する第3四半期累計の進捗率は売上高が73.7%、営業利益が69.9%、経常利益が70.2%、純利益が63.4%であり、概ね順調な水準だろう。来期(15年3月期)も粗鋼生産関連の好調が続き、機械・情報は設備投資需要の回復が期待されるだろう。   株価の動きを見ると、水準切り上げの展開が続いて1月21日には243円まで上値を伸ばした。その後は一旦利益確定売りが優勢になり、全般地合い悪化も影響して2月4日に199円、2月5日に198円まで調整した。ただし足元は200円~210円近辺で下げ渋る動きであり、リスク回避の売りは一巡したようだ。   2月14日の終値206円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS32円75銭で算出)は6~7倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間6円で算出)は2.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS335円84銭で算出)は0.6倍近辺である。週足チャートで見ると26週移動平均線を割り込んだが、52週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。サポートラインを確認し、指標面の割安感を見直して反発のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
鉄鋼・非鉄金属関連商社の神鋼商事<8075>(東1)の株価は、全般地合い悪化の影響を受けて1月高値圏から反落したが、足元では下げ渋り感を強めている。指標面の割安感を見直して反発のタイミングだろう。
economic
2014-02-17 09:00