TACは過熱感薄れて動意の構え、好業績を評価する流れに変化なし
「資格の学校」を運営するTAC <4319> の株価は年初来高値更新後の上げ一服局面だが、目先の過熱感が薄れて足元では動意の構えを見せている。今期(14年3月期)好業績を評価して上値を追う流れに変化はないだろう。
財務・会計分野(簿記検定・公認会計士など)、経営・税務分野(税理士・中小企業診断士など)、金融・不動産分野(宅建・不動産鑑定士・FPなど)、法律分野(司法試験・司法書士など)、公務員・労務分野(社化保険労務士・国家総合職など)など幅広い分野で「資格の学校」を運営し、法人研修事業や出版事業なども展開している。若者や女性の資格取得支援に向けた厚生労働省の教育訓練給付制度なども追い風だ。
今期の連結業績見通しは売上高が前期比5.2%減の199億円、営業利益が同5.2倍の7億05百万円、経常利益が同2.1倍の7億85百万円、純利益が同54.3%減の4億47百万円としている。受講者数の本格回復には至らないとして減収を見込んでいるが、賃借料・講師料・教材制作外注費・人件費・広告費の削減という事業構造改革の効果が本格寄与して営業損益が大幅に改善する。純利益は前期計上の移転補償金などの特別利益が一巡する。
通期見通しについては、公認会計士試験や税理士試験の合格発表後の講座申込状況を見極める必要があるとして期初計画を据え置いているが、第2四半期累計(4月~9月)が計画以上の大幅増益となり、利益は通期見通しを大幅に超過達成している。季節要因で第1四半期(4月~6月)と第4四半期(1月~3月)の利益が出やすい収益構造だが、金融・不動産分野や公務員分野の受講申込が好調なことも考慮すれば、通期増額の可能性が高いだろう。
株価の動きを見ると、10月29日発表の第2四半期累計の大幅増額修正を好感して動意付いた。直前の230円台から10月31日の393円まで急騰し、さらに12月2日には年初来高値となる404円まで上伸した。その後は上げ一服の形だが下押す動きは見られず、12月17日には終値で前日比9円(2.62%)高と反発して動意の構えを見せている。好業績を評価する流れに変化はないだろう。
12月17日の終値352円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS24円51銭で算出)は14~15倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間1円で算出)は0.3%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS181円59銭で算出)は1.9倍近辺である。日足チャートで見ると25日移動平均線がサポートラインとなり、目先的な過熱感が薄れた。また週足チャートで見ると、強基調に転換して13週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。上値追いの流れだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
「資格の学校」を運営するTAC<4319>(東1)の株価は年初来高値更新後の上げ一服局面だが、目先の過熱感が薄れて足元では動意の構えを見せている。今期(14年3月期)好業績を評価して上値を追う流れに変化はないだろう。
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2013-12-18 11:00