中国のサービス経済化にどう対応すべきか

日本経営管理教育協会が見る中国 第398回--宮本邦夫(日本経営管理教育協会)  最近の中国当局の統計発表によると、昨年度の中国のGDO(国内総生産)に占めるサービス部門の比率が50.5%に達した。その成長率は、製造部門が0.3%に留まったのに対して、11.6%の伸びを示したという。  このことから、中国は、製造部門主導型からサービス部門主導型へと方向転換したといえよう。つまり、中国は、先進国が歩んできたポストインダストリアル・ソサエティー(脱工業化社会)に突入し、サービス経済化に入ったわけである。中国のサービス経済化に対して、日本企業は、どう対応すべきであろうか? ■ 「おもてなし」のサービス精神を売り込む絶好のチャンス  中国がサービス経済化に入ったことは、日本のサービス業にとっては、良いビジネスチャンスであることには間違いない。なにしろ、「おもてなし」によって2020年の東京オリンピック・パラリンピックを誘致したわけであるから、日本の「おもてなし」は世界的に知られるところであり、それは、中国でも歓迎されると予想されるからである。  事実、最近では、訪日する中国人は、モノの爆買から、美容・カラオケなどの体験型サービスを買うという傾向が見られるので、日本のサービス業への関心は高いといえる。 ■ 新規ニーズの掘り起こしを慎重に  日本のサービス業が「おもてなし」精神でサービスを提供しているから、サービス業であれば、どのサービス業でも中国進出が成功するかと言えば、そうとは言えない。サービスに対する需要は、商品以上に、国民性、地域性、生活習慣などに左右されるので、進出に当たっては、慎重がうえにも慎重に検討することが大切である。  特に、中国には無いか少ないサービスを提供することを狙って進出する場合には、提供しようとしているサービスの新規ニーズを如何に掘り起こすか、その戦略・戦術をよく練った上で乗り込むことである。 ■ 現地に適合した「おもてなし」を提供  「おもてなし」精神に基づくサービスで、日本で成功しているからと言って、日本流の「おもてなし」を押し付けるようなことがあってはならない。前述のように、サービスに対するニーズは、国民性、地域性、生活習慣などに左右されるわけであるから、日本流の「おもてなし」を押し付けると、反発される恐れがある。  したがって、まず中国人に共通する特性をよく分析・検討したうえで、進出する土地の人たちの特性、世代別の特性などをよく研究して、どのような「おもてなし」でサービスを提供すべきかを固めていくことである。しかし、いったん固めたサービス提供法であっても、顧客の態度、要求などによって、臨機応変に対応していく柔軟性を決して欠いてはならない。(執筆者:日本経営管理教育協会・宮本邦夫 編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:日本経営管理教育協会。日本の理美容チェーン店の例)
 最近の中国当局の統計発表によると、昨年度の中国のGDO(国内総生産)に占めるサービス部門の比率が50.5%に達した。その成長率は、製造部門が0.3%に留まったのに対して、11.6%の伸びを示したという。(イメージ写真提供:日本経営管理教育協会。日本の理美容チェーン店の例)
china,column,zhongguojingji
2016-02-16 19:00