【為替本日の注目点】サウジ、ロシア減産には至らず

ドル円は東京タイムに114円台後半までドル高が進んだものの、欧州株の下落から、113円台半ばまで反落。その後は米株式が上昇したことを受け、114円近辺まで戻して引ける。
ユーロドルは前日の急落から戻したものの、1.11台で方向感はなくもみ合い。
株式市場は続伸。売り込まれていた銀行株や小売株が上昇。ダウは222ドル高と、引け際に上昇幅を拡大。
債券相場は反落。株価の上昇に加え、アップルの起債計画が重しとなり売られる。長期金利は1.77%台まで上昇。
金は32ドル安と大幅に下落。原油価格は31ドル台まで上昇した後反落。29ドル台前半まで売られる。
2月NY連銀製造業景気指数 → -16.64
2月NAHB住宅市場指数 → 58
ドル/円113.59 ~ 114.13
ユーロ/ドル1.1125~ 1.1183
ユーロ/円126.61 ~ 127.35
NYダウ +222.57 → 16,196.41ドル
GOLD -31.20 → 1,208.20ドル
WTI -0.40 → 29.04ドル
米10年国債 +0.024 → 1.772%
本日の注目イベント
英 英1月失業率
米 1月住宅着工件数
米 1月建設許可件数
米 1月生産者物価指数
米 1月鉱工業生産
米 FOMC議事録(1月26、27日分)
米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
昨日の東京市場では株価が続伸し、日経平均株価は一時330円ほど上昇する場面があったため、ドル円は114円台後半までドル高が進みました。連休明けのNY市場でもう一段のドル高が進み、重要な戻りの節目である115円台半ばを試すこともあるかもしれないと思っていましたが、株高にも関わらずドル円は113円台での推移に終始しました。原油価格の動きが不安定で、リスクオンの流れが広がらなかったことがその理由のようです。
原油価格は前日、サウジとロシアが協議を行うという報道があり、減産期待から30ドル台を回復していました。協議はOPEC加盟国のサウジ、カタール、ベネズエラとロシアで行われましたが、増産は行わず、生産量の維持では合意しましたが、減産合意には至っていません。一時は31ドル台まで買われたWTI原油価格でしたが、失望から、結局29ドル割れ目前の水準まで反落しています。協議に参加した各国は、資産を売却しないことでも合意し、金融市場にとっては好材料ですが、原油価格の不安定さが、中国景気と並んで足元では最も重要な変動要因であることを、改めて印象付けた格好でした。
先週は111円割れまで急落したドル円でしたが、今のところ戻りも限定的のようです。直ぐに110円を試す状況は一旦回避できたようには思いますが、今後も上記原油価格の行方と、株価の動向が相場に大きく影響をしてくる構図は変わりません。同時に3月のFOMCで、利上げが出きるのかどうかも相場の方向性に大きく関わってきます。本日は1月のFOMCの議事録が公表されます。予想通り利上げが見送られたわけですが、中国を含む新興国に対するリスクと、米景気の先行きに対する認識がどのようなものかを確認できそうです。
3月利上げに関して、フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、「金融政策がどう展開していくか確実な筋道を示すことはできないが、インフレ関連のデータが力強さを増すまで2回目の利上げを待つことが賢明だと分かるかもしれない」と述べています。同総裁はFOMCでの投票権を持ってはいませんが、地区連銀総裁が3月利上げを待つべきとの認識を示したことで、3月の利上げはますます遠のいたと思われます。
3月には、10日のECB理事会を皮切りに、日銀の金融政策決定会合とFOMCが相次いで開催されます。ECBは思い切った緩和策を打ち出してくると思われます。FRBは今のところ利上げを見送る公算が高いと思われ、後は日銀の出方です。先月29日にマイナス金利を導入したものの、その効果は想定通りには表れておらず、むしろ逆効果に働いています。必要ならばさらにマイナス幅を拡大すると日銀首脳はけん制してはいますが、果たして市場が株高と円安に進むのかは懐疑的です。ECBの例もあり、長い目で見たら徐々に円が売られることは十分考えられますが、足元の相場観は逆方向に向いている印象です。
ドル円のレンジは113円50銭~114円80銭程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は東京タイムに114円台後半までドル高が進んだものの、欧州株の下落から、113円台半ばまで反落。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-02-17 09:30