生産能力の過剰を他国に転嫁との批判も、中国鉄鋼業が生き残るには

「鉄」は近代文明にはなくてはならない存在だ。かつては「鉄は国家なり」とも言われたように、製鉄能力と国力は相関関係にある時代もあった。
現在の粗鋼生産量の世界1位の国は中国だが、国内需要の低下とともに中国鉄鋼業界が苦境に直面している。中国メディアの鋼聯資詢は「中国鉄鋼業は品質向上に活路を見出すべき」と題して、中国の鉄鋼業界が直面する問題を打開するには、品質の向上が必須であると論じた。
記事はまず、現在は世界的に鉄鋼製品が過剰供給の状態にあり、需要が少しずつ減っていると状況を説明。数年前までは中国国内で生産した鉄鋼は中国国内で消費できたが、内需の落ち込みによって過剰供給の状態にある。
続けて、日本や韓国、ドイツを例に「品質の高い鋼材を生産・輸出し、利益を上げることができている」と指摘。一方の中国は粗鋼生産量に占める輸出の割合は日韓などに比べて低すぎると指摘し、それは技術力が低く、知的財産権がないことが主な原因だと解説したうえで、「中国鉄鋼業の活路は鉄鋼品質の向上と改善にある」と指摘、国際市場で求められる高い品質の製品づくりの重要性を強調した。
中国国内の不動産市場が活況だった際、大量の鉄鋼が必要だったことから中国国内で鉄鋼を消費することができたが、不動産価格が頭打ちとなり、市場そのものが冷え込み始めたことで鉄鋼需要も激減した。近年、中国は大量の鉄鋼製品を輸出に回していることから、世界の鉄鋼価格が下落し、各国の鉄鋼メーカーが苦戦を強いられている。生産能力の過剰という問題を他国に転嫁しているという批判も少なくない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)
「鉄」は近代文明にはなくてはならない存在だ。かつては「鉄は国家なり」とも言われたように、製鉄能力と国力は相関関係にある時代もあった。(イメージ写真提供:123RF)
china,economic,japan
2016-02-20 17:00