【為替本日の注目点】円独歩高でユーロ円123円台に

 上値の重いドル円は原油安、株安の影響からドル売りが進み、111円77銭まで続落。原油価格が急落したことで、リスクの低い円が対ドル以外でも買われた。  ドイツのifo景況感指数が下振れしたことで来月の追加緩和への追い風となり、ユーロドルは1.10を割り込む場面も。  株式市場は反落。原油安を受け、前日の上昇から下げを拡大。ダウは188ドル下げ、6週間ぶりの高値を付けていたS&P500も1.2%下げる。  原油安、株安が進んだことから債券相場は上昇。2年債の入札も堅調だったこともあり、長期金利は1.72%台に低下。  金は反発。原油価格は、サウジやイランの石油相の発言を受け急落。期近の4月ものは、1ドル52セント安い31ドル台後半に。 12月ケースシラー住宅価格指数 →   +5.74% 2月消費者信頼感指数      →   92.2 1月中古住宅販売件数      →   547万件 2月リッチモンド連銀製造業指数 →   -4 ドル/円111.77 ~ 112.42 ユーロ/ドル1.0995~ 1.1037 ユーロ/円123.09 ~ 123.72 NYダウ  -188.88  → 16,431.78ドル GOLD  +12.50 → 1,222.60ドル WTI +0.39    → 31.87ドル 米10年国債 -0.029    → 1.723%   本日の注目イベント 米   1月新築住宅販売件数 米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演  ドル円はさらに下値を切り下げ111円台後半まで円高が進んで来ました。今回の円高の特徴は、今月11日に111円割れまで円高が進んだ時と比べ、円が独歩高になっている点です。ユーロ円は123円近辺まで売られ、ほぼ3年ぶりの安値まで沈み、ポンド円も156円台と、こちらも2013年11月以来の水準です。  円が主要通貨に対して買われているのはには、幾つかの材料が重なっている面があると考えられます。ユーロは3月10日の理事会で、ECBが追加緩和に踏み切るとの見方が強まって来ました。今週発表されたユーロ圏のPMIがその見方に拍車をかけており、昨日のドイツのifo景況感指数も同じような状況です。さらにイギリスのEUからの離脱問題も影響していると思われます。  イギリスのEUからの離脱は、イギリスにとってはマイナスの影響は避けられませんが、ユーロ圏にとっても同様です。EUではドイツに次ぐ経済大国のイギリスが離脱することは、域内の人や物の動きに大きな影響が出ると見られます。ユーロ圏とイギリスとの貿易量も少なくはありません。関税などの問題も含めて、ユーロ圏にとっては厳しい状況になります。この不透明感がユーロやポンドに対して円が買われ易い状況になっています。  加えて、米国の追加利上げ観測が大きく後退していることも円買いにつながっています。昨日の経済指標でも、住宅関連指標はまずまずでしたが、消費者マインド指数は予想を下回っていました。3月のFOMCでの利上げの可能性は、足元では五分五分ですが、個人的には「利上げ見送り」の判断をするのではないかと予想しています。  さらに円を上昇させているのが原油価格の下落とそれに伴う株価の下落です。昨日、サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相は講演で、原油生産を削減しないと言明しており、イランの石油相は、サウジとロシアが先週合意した原油生産を1月水準に維持する案について、「話にならない」と一蹴しています。(ブルームバーグ)これらの発言が伝えられるとWTI原油価格は下げ足を加速させ、前日比1ドルを超える下げで反応しています。  不安定な金融市場と商品市場が続いていますが、今週末には上海で「G20」が開催されます。「G20では何もまとまらない」との見方もありますが、通貨安定を含めて、議長国である中国がどのような采配を見せるのか注目されます。一部の見方にあるように、何も決まらなかったら、混乱がさらに深まるとして円が再び買われる展開も予想されます。  下げ足を速めているドル円ですが、今月11日に記録した110円99銭が意識される展開になって来ました。ドルの上値が重い展開ですが、「G20」を控えて直ぐに110円を目指すのもリスクがあります。本日のレンジは111円20銭~112円50銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
上値の重いドル円は原油安、株安の影響からドル売りが進み、111円77銭まで続落。(イメージ写真提供:123RF)
economic,gaitameonline,gaitamedotinterview,fxExchange
2016-02-24 09:30