ジャワ島高速鉄道には波風も、マレーシア・シンガポール高速鉄道は期待大=中国

 中国が受注したインドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画の工事が遅れているとの報道があるなか、中国メディアの和訊網はこのほど、中国高速鉄道の輸出事業に「波風が生じている」と伝える一方、マレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画は今なお推進中であると期待を示す記事を掲載した。  記事は、タイやメキシコの高速鉄道計画で中国がこれまでに挫折を味わったことがあると伝えつつも、マレーシアとシンガポールを結ぶマレーシア-シンガポール高速鉄道計画について、「総額700億元(約1兆2116億円)を超える同計画について、中国側は最重要プロジェクトと認識している」と指摘。  さらに、マレーシア-シンガポール高速鉄道計画には日本や欧州の企業のみならず、韓国も入札に参加する意向を示していることを指摘する一方、中国側の関係者からは「これまでの経験上、中国側には資金面を含めて競合より良い内容の提案ができる」と伝えた。  続けて、マレーシア-シンガポール高速鉄道計画は、マレーシアの首都クアラルンプールとシンガポール間の約356.1キロメートルを約90分で結ぶプロジェクトであると伝え、プロジェクトの投資規模の大きさだけでも「同プロジェクトの重要さが分かる」と主張。無期限延期となったメキシコ高速鉄道計画の規模は270億元(約4673億円)だったとし、マレーシア-シンガポール高速鉄道計画の場合は投資総額は745億元に達する見込みで、マレーシア側が515億元(約8913億円)、シンガポール側だけでも230億元(約3981億円)に達する見込みだと紹介した。  一方で記事は、プロジェクトの規模にふさわしく、受注に向けた競争も非常に激しいと指摘し、中国側は日本だけでなく、韓国や欧州の企業とも受注に向けて競争しなければならず、「そのため中国側は世界の高速鉄道市場で争ううえでの最重要プロジェクトと認識している」と紹介。  さらに、これまで数々の市場で中国側と受注を競ってきた日本について「これまでの不足を補い、競争力のある提案を行うようになってきている」とし、資金面の支援も含めた提案によって日本はインドの高速鉄道計画を受注したと紹介、日本の競争力に対して警戒心を示した。  一方、マレーシア-シンガポール高速鉄道計画の実現に必要な資金が莫大であることから、一部では中国が主導する「アジアインフラ投資銀行(AIIB)」にとって初の投資案件となる可能性が取り沙汰されていると指摘。AIIBによる投資が実現するかはまだ不透明としながらも、中国にはほかにも強みがあるとし、「2015年12月に正式に開通した海南島の高速鉄道は中国が熱帯地域でも高速鉄道を建設できる能力と経験を有することを示すものだ」と論じた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Hirotaka Ihara/123RF.COM)
中国が受注したインドネシア・ジャワ島の高速鉄道計画の工事が遅れているとの報道があるなか、中国メディアの和訊網はこのほど、中国高速鉄道の輸出事業に「波風が生じている」と伝える一方、マレーシアとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画は今なお推進中であると期待を示す記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)Hirotaka Ihara/123RF.COM)
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2016-03-01 10:30