【為替本日の注目点】ドル円一時110円台半ばまで急落

ドル円はFOMC後のドル売りの流れがさらに加速し、一時110円67銭を記録。急激な円高が進んだことで、日銀による「レートチェック」の噂も出て、112円近辺まで値を戻したが、再び売りに押され、111円30-40銭で引ける。
ドル安の流れが加速し、ユーロドルは1カ月ぶりに1.13台半ばまで買われ、ECBの追加緩和以前の水準に戻る。利上げ回数が減少するとの見方を背景に株価は大幅に続伸。ダウは155ドル上昇し、1万7481ドル台まで上昇。年初からの下げ幅を全て埋めた格好。債券相場も続伸。FOMCの声明文の効果もあり、長期金利は1.9%台を割り込む。
ドルが売られたことから、金は35ドルを超える大幅高。原油も大幅に続伸し、引け値で12月以来の40ドル台回復。
新規失業保険申請件数 → 26.5万件
3月フィラデルフィア連銀景況指数 → 12.4
ドル/円110.67~ 112.00
ユーロ/ドル1.1277 ~ 1.1347
ユーロ/円125.33 ~ 126.50
NYダウ +155.73 → 17,481.49ドル
GOLD +35.20 → 1,265.00ドル
WTI +1.74 → 40.20ドル
米10年国債 -0.012 → 1.896%
本日の注目イベント
日 日銀金融政策決定会合、議事要旨(1月28日、29日分)
独 独2月生産者物価指数
米 3月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
米 ダドリー・NY連銀総裁講演
米 グアテマラ・ボストン連銀総裁講演
米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
加 カナダ1月小売売上高
加 カナダ2月消費者物価指数
FOMC声明文前には113円82銭まで上昇していたドル円は、米利上げ回数が下方修正されたことからドル売りが進み、昨日のNYではついに111円を割り込み、一時は110円67銭まで急落しました。ドルは、ユーロやポンドなど主要通貨に対しても下落しており、「ドル全面安」の展開です。
一方で、金利は当面上がらないとの見方を背景に株価は大幅に上昇し、ダウは昨年12月の水準を回復しています。WTI原油価格が、今年初めて引け値で40ドル台を回復し、エネルギー株が急反発しています。加えて、足元ではドル安が進んでいることから、グローバル企業を中心に業績の急回復も想定され、これらが株価を押し上げている状況です。
NY株式市場が年初来高値に沸いているにもかかわらず、日経平均株価は伸び悩んでいます。まだ昨年の最高値からは3000円以上も低い水準で推移しています。これは円高がネックになっていることは明らかです。株価上昇のためには、2017年4月からの消費税率引き上げを一旦「凍結」し、さらに大規模な景気刺激策の導入が不可欠です。
ドル円の110円台半ばというのは、2014年10月下旬以来の水準です。2014年10月といえば、月末に日銀が「追加緩和」を決定し、市場に大きな「サプライズ」を与えた月です。つまり、昨日のドル円の水準は「追加緩和」直後の水準に戻ったことになります。株価の方はそこまで下げてはいませんが低迷しており、「アベノミクス」の終焉がささやかれる根拠になっています。
昨日のNYでは110円67銭をつけたあと、112円ちょうどまで急速に反発しました。日銀が「レートチェックをしている」という噂が流れて、ドルの買い戻しを誘発したものですが、これが事実かどうかは分かっていません。ただ110円という水準は非常に重要な水準で、ここを下抜けするようだと一気に105円方向を目指す可能性があります。その水準までドル安が進むと、国内の多くの輸出企業の業績を下押しします。株価もさらに下がり、円高のため輸入物価が下がり、2%の物価上昇どころか再びデフレへと戻ることにもなります。日銀が「市場介入」という伝家の宝刀を抜かなければならなくなるのも頷けます。
本日もドル円は海外の流れを受け、110円台を覗きに行く展開が予想されます。もしそうなった場合、果たして「レートチェック」があるのかどうか、見守りたいと思います。
予想レンジは110円50銭~112円程度にしたいと思います。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円はFOMC後のドル売りの流れがさらに加速し、一時110円67銭を記録。急激な円高が進んだことで、日銀による「レートチェック」の噂も出て、112円近辺まで値を戻したが、再び売りに押され、111円30-40銭で引ける。
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2016-03-18 09:30