【為替本日の注目点】米4月利上げの可能性浮上

ドル円はアトランタ連銀総裁が利上げに言及したことで上昇。それでも112円には届かず、上値の重い展開が続く。
ユーロドルは反落。米利上げが4月の可能性も出てきたことでドルが買われユーロが売られ、1.12台半ばまで下落。
株式市場は7日続伸。ダウは21ドル上昇し、1万7600ドル台に。主要3指数は揃って上昇。
債券相場は反落。連銀総裁が早ければ4月にも利上げの可能性に言及したことで売られる。長期金利は1.91%台に上昇。
金は反落。原油は供給過多が弱まるとの見方から下落。
2月中古住宅販売件数 → 508万件
ドル/円111.45~ 111.98
ユーロ/ドル1.1234 ~ 1.1280
ユーロ/円125.52 ~ 126.08
NYダウ +21.57 → 17,623.87ドル
GOLD -10.70 → 1,254.30ドル
WTI -0.76 → 39.44ドル
米10年国債 -0.012 → 1.916%
本日の注目イベント
独 独3月製造業PMI(速報値)
独 独3月サービス業PMI(速報値)
独 独3月IFO景況指数
独 独3月ZEW景況感指数
英 英2月生産者物価指数
英 英2月消費者物価指数
英 英2月小売売上高
英 英2月財政収支
米 1月FHFA住宅価格指数
米 3月リッチモンド連銀製造業指数
米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演
米 プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁講演
NYダウは7日連騰で、この間の上げ幅は630ドルほどになっています。これまでは、株価が上昇するとドル高が進み、株価とドルには強い相関関係がありました。しかし、ここ数週間は株価が上昇してもドル円がついていきません。株価はドル安の影響を受けて上昇している面もあり、昨日もドル円は111円台後半まで上昇しましたが、これは米国で早ければ、4月にも再利上げがあるかもしれないことに反応したものです。
アトランタ連銀のロックハート総裁はジョージア州で講演を行い、「早ければ4月末に予定されている会合も含め、今後の会合での追加措置を正当化するだけの勢いが景気にある。その勢いは経済データが裏付けている」と述べ、早くても6月と見られている利上げが、やや前倒しになる可能性が出てきました。先週のFOMCでは利上げが見送られました。4月26-27に開催されるFOMCでは、イエレン議長の記者会見が予定されていないことから「無風」と見られていましが、ロックハート総裁の発言で、その可能性も浮上して来ました。
同総裁はさらに「一段の金利正常化は今年、経済情勢により正当化される可能性が高いと考えられ、その時期は比較的早く訪れる可能性もあるが、私としては3月会合で辛抱強いアプローチが理にかなっていると感じた」と述べ、その背景として、「リスクと不安定要素はいくらか変化した」としています。(ブルームバーグ)
ドル円は先週、一時110円67銭まで売られ、110円割れも視野に入ってきた雰囲気です。その最も大きな理由が、「米利上げ観測の後退」であることは言うまでもありません。中国発の混乱は一旦なりを潜めており、原油価格も先週は40ドル台を回復するところまで戻って来ています。加えて、上でも述べているように株価も大きく反発しており、年初以来高値を更新中です。これらを考え合わせると「リスクオン」がいつ加速してもおかしくはありません。「米利上げが年内に1回あるかないか」という観測が、かなりドルを上値を抑えて来たと思われます。
仮に4月にも利上げが行われると、先週のFOMCメンバーのドット・チャートが示しているように、年内2回の利上げは十分考えられます。そなると、ドル円も115円に向って「修正」を迫られる場面もあろうかと思います。米景気が引き続き拡大しているという前提に立てば、ドル円浮上の鍵を握っているのは、「消費税増税の凍結と景気対策」と見ています。
2017年からの消費税引き上げに関して、安倍首相の言い回しも微妙に変化してきました。先週は「消費税を引き上げて景気を悪化させては元も子もない」との言い方をしています。既に2回開催された「国際金融経済分析会合」も、消費税引き上げ延期のために「外堀を埋めている」との印象を持ったのは筆者だけではないと思われます。クルーグマン教授という真打登場で、決着をみるのでしょうか。
本日のドル円はやや上値を意識した展開を予想しています。既に112円台に乗せていることもあり、111円70銭~112円70銭程度をみたいと思いますが、日経平均株価の戻りが鈍いようだと、上値は抑えられるかもしれません。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円はFOMC後のドル売りの流れがさらに加速し、一時110円67銭を記録。急激な円高が進んだことで、日銀による「レートチェック」の噂も出て、112円近辺まで値を戻したが、再び売りに押され、111円30-40銭で引ける。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-03-22 09:30