【為替本日の注目点】ユーロドル再び下落基調へ

ドル円は112円90銭まで上昇。セントルイス連銀総裁が4月利上げの可能性に言及したことが背景。ただその後は米長期金利の低下や原油価格の下落にドル売りが優勢となり、112円34銭までドル安が進み、この日の安値圏で取引を終える。
ドル高が進んだことでユーロドルも下落、1.12台を割り込み、1.11台半ばまでユーロ安が進行。
株式市場は続落。原油価格の下落がひびき、エネルギー株を中心に売られる。ダウは79ドル安く、その他の株価指数も揃って下落。
原油安、株安から債券相場は反発。価格は上昇し、利回りは1.87%台まで低下。
金は続伸。原油価格は輸入量が増え、在庫も増加していたことで大幅に下落。
2月新築住宅販売件数 → 51.2万件
ドル/円112.34~ 112.90
ユーロ/ドル1.1160 ~ 1.1196
ユーロ/円125.59 ~ 126.25
NYダウ -79.98 → 17,502.59ドル
GOLD +2.76 → 1,222.02ドル
WTI -1.66 → 39.79ドル
米10年国債 -0.061 → 1.879%
本日の注目イベント
欧 ユーロ圏3月総合PMI(速報値)
欧 ユーロ圏3月製造業PMI(速報値)
欧 ユーロ圏3月サービス業PMI(速報値)
欧 ECB経済報告
英 英2月小売売上高
米 債券短縮取引
米 新規失業保険申請件数
米 2月耐久財受注
米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
昨日のNY市場ではドル円が112円90銭近辺まで買われ、約1週間ぶりの高値を付けています。FOMCメンバーによる4月利上げの可能性を示唆する発言が相次いでおり、市場に「もしかしたら」という見方が強まってきたことが背景です。昨日は、セントルイス連銀のブラード総裁の発言がきっけでした。
ブラード総裁はブルームバーグとのインタビューで、「雇用統計では力強い内容があらためて示され、労働市場は改善しつつあると見受けられる。4月利上げを支持する論拠といえそうだ」と述べています。また、「最終的にインフレ率は目標を上回り、失業率は自然失業率を下回りそうだ」、「FOMCはのちのち、より早いペースでの利上げを余儀なくされる可能性がある」とも述べています。
今週は、サンフランシスコ連銀総裁や、アトランタ連銀総裁も同様な発言を行っており、ハト派のシカゴ連銀総裁までもが、米景気の良好さに言及しています。4月のFOMCはイエレン議長の記者会見が予定されていないため、これまでの例では「政策変更」は実施されにくいことが分かっており、「無風」だと予想されていました。「今後の経済指標次第」との条件はつくものの、4月利上げの可能性がにわかに浮上してきました。
ドル円は113円目前の水準まで買われましたが、勢いは感じられません。4月利上げの可能性が浮上してきたとはいえ、まだ115円を試す展開でもありません。背景には、原油価格は下げたとはいえ40ドルを若干下回った水準で、2月に比べれば高水準です。米長期金利も1.7%台で推移していたころと比べ、足元では1.8%台後半です。ドル円の重石となっているのが、日経平均株価の低迷に一因があるように思えます。
もっとも、これは株式関係の人に言わせると、「ドル円が戻さないから株が上がらない」、「株価が上昇しないのは円高が原因だ」と声を揃えて言います。どちらが先なのかは判断が難しいところですが、両者が強い相関関係にあることは確かです。2013年からはアベノミクスで、ドル高株高が急速に進みましたが、そのアベノミクスにかつての輝きがなくなり、期待値も低下していることにも関係がありそうです。110ー115円のレンジがどちらも抜けきれない展開が続いています。
ユーロドルは今月10日にECBが追加緩和を実施し、その後のドラギ総裁の発言をきっかけに買い戻しが進み、1.13台半ばまで上昇しましたが、再びユーロがじわじわと下落に転じてきました。この動きは昨年12月のECB理事会後の動きと全く同じです。ドラギ総裁の口先介入でユーロ安が進み、ユーロショートがある程度積み上がったところでECB理事会を迎え、その後失望から急速に買い戻され、再び時間をかけながら下げて来るという展開です。これは長い目で見れば、昨年1年を通じても同じような展開だったと言えます。
ドル円は4月利上げの可能性が浮上したことで110円割れのリスクがやや後退したと見られますが、まだ確信は持てません。原油価格や中国のリスクは潜在的に残っており、こちらが大きく変動すれば110円を試しに行くことはそう難しいことでもありません。ここは、レンジ相場が続いていると認識し、レンジを外れた際にはその方向に追随するしかありません。
本日の予想レンジは111円80銭~113円程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は112円90銭まで上昇。セントルイス連銀総裁が4月利上げの可能性に言及したことが背景。ただその後は米長期金利の低下や原油価格の下落にドル売りが優勢となり、112円34銭までドル安が進み、この日の安値圏で取引を終える。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
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2016-03-24 09:30