タイが高速鉄道計画を縮小、中国「わが国は紆余曲折を案じる必要はない」

 タイ政府はこのほど、中国とタイを結ぶ高速鉄道について、中国からの借款は受けず、工事はタイ国内の企業が請け負うと発表した。高速鉄道の建設において、技術と信号システム、列車は中国のものを利用することになる一方で、路線も従来の計画の3分の1の長さに短縮されることになった。  タイ政府の発表に対し、中国メディアの新京報は「タイの高速鉄道計画が紆余曲折である背景には、2016年がタイの政治が転換を迎える重要な年であることが挙げられる」と主張する一方、中国は紆余曲折を案じる必要はないと主張した。  記事は、タイで16年8月に新憲法の国民投票が行われることを紹介し、新憲法の内容をめぐって各勢力が熾烈な駆け引きを展開していると主張。高速鉄道計画は各勢力のみならず、タイ国民にとっての駆け引きの道具になっていると指摘したうえで、高速鉄道計画の紆余曲折はタイの政治が変わろうとしていることを示すものだと主張。つまり、中国側の提案や戦略に問題があったわけではなく、タイ国内の政治的要素によって割を食っただけとの見方を示した。  さらに、タイで民政復帰に向けた総選挙に向けたスケジュールが打ち出されるなかで、タイ軍事政権にとって高速鉄道計画を推進することによる「政治的なメリット」が減少していると指摘し、その結果として規模縮小という選択がなされたと主張。やはり、中国高速鉄道の競争力に問題があったのではなく、タイの政治による駆け引きによって高速鉄道計画が縮小されただけであると主張した。  中国政府は現在、中国を中心とした経済圏の構築に向けて一帯一路戦略を推進しており、その戦略の要となるのが中国高速鉄道だ。中国と東南アジア諸国、さらには中央アジア、そして欧州までを高速鉄道で結び、巨大な経済圏の構築を目指しているが、タイの高速鉄道計画の縮小は中国にとって痛手であることは間違いないだろう。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)Xie Fei/123RF.COM)
タイ政府はこのほど、中国とタイを結ぶ高速鉄道について、中国からの借款は受けず、工事はタイ国内の企業が請け負うと発表した。高速鉄道の建設において、技術と信号システム、列車は中国のものを利用することになる一方で、路線も従来の計画の3分の1の長さに短縮されることになった。(イメージ写真提供:(C)Xie Fei/123RF.COM)
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2016-04-03 22:45