【為替本日の注目点】ドル円上値の重い展開続く

原油が一段と下落し、株価も下げたことから円が続伸。ドル円は111円10銭まで下落した、連銀総裁の発言から若干戻したものの、111円台前半で引ける。
ユーロドルは1.14を中心にもみ合ったが、小幅に反落。
株式市場は続落。原油価格が1ドル以上下げたことから、エネルギ-株が下げを主導。ダウは55ドル下げ、その他の主要株価指数も揃って下げる。
債券相場は反発。株価や原油価格の下落から買い物を集める。長期金利は1.76%台に低下。
金は続落。原油価格はサウジの生産調整への期待が後退したことから売られる。前日比1ドル9セント下げ、1カ月ぶりに35ドル台に。
3月労働市場情勢指数(LMCI)→ -2.1
ドル/円111.10~ 111.60
ユーロ/ドル1.1373 ~ 1.1410
ユーロ/円126.45 ~ 127.09
NYダウ -55.75 → 17,737.00ドル
GOLD -4.20 → 1,219.30ドル
WTI -1.09 → 35.70ドル
米10年国債-0.009 → 1.762%
本日の注目イベント
豪 豪2月貿易収支
豪 RBA、キャッシュターゲット
欧 ユーロ圏2月小売売上高
欧 ユーロ圏3月総合景気指数(改定値)
英 英3月サービス業PMI
米 2月貿易収支
米 3月ISM非製造業景況指数
米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演(香港)
加 カナダ2月貿易収支
昨日この欄で、原油価格の一段の下げが楽観的な米株式市場を下落させ、株価の下落から「リスクオフ」が進み円が買われる可能性を指摘しましたが、昨日のNY市場ではほぼこの想定通りの展開でした。ドル円は111円10銭まで売られ、111円割れは回避されましたが、これは連銀総裁のタカ派的な発言に救われた格好でした。
WTI原油価格が再び下落基調を強めてきました。一時は41ドル台半ばまで買い戻しが進んだ原油価格でしたが、供給過剰は変わらないとの見方が徐々に広がり、昨日はサウジのムハンマド皇太子の発言に大きく反応し、下げ足を強めています。氏は、「サウジが生産水準を維持するのは、イランを含む主要産油国が加わる場合に限
定される」と、発言しています。(ブルームバーグ)
イランが生産を増やし続ける限り、サウジは動くつもりはない、といった見方から原油が売られ、3月4日以来となる、35ドル台まで下落しています。
「リスクオフ」が強まり、株式が売られ円が買われる展開でしたが、その根底には先週のイエレン議長の利上げに関する慎重な発言がドル円の上値を抑えていたという背景があります。加えて、NYからは日銀が緩和策を講じても円安には誘導できないといった見方も聞こえています。日銀は1月29日にマイナス金利を導入したものの、その後は円が買われる展開が続いており、日銀の金融政策では通貨安誘導に限界がある(ブルームバーグ)との観測が広がっているようです。
ボストン連銀のローゼングレン総裁は講演で、「米景気が想定より強く、今後2年間の金融政策は先物市場が織り込んでいるよりも引き締め方向に向かう可能性がある」と発言し、市場の利上げに関する悲観的な見方をけん制しました。同総裁に限らず、FOMCメンバーである地区連銀総裁の発言は概ね、「タカ派的」、想定からドルの上値が重くなっています。
ドル円は徐々に上値を切り下げている様に見えます。足元では111円台は維持されていますが、軟調な日本株も米国株との相関を弱めており、円買いに作用しそうです。目先は3月17日に付けた、110円67銭あたりが弱いサポートになりそうですが、その水準を抜くようだと、110円割れを試しに行くのではないかと見ています。政府日銀が大胆な政策を取らない限り円高方向へのリスクが高いと思われます。本日のドル円は110円50銭~111円50銭程度を予想しますが、下落方面のリスクがより高いと見られます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
原油が一段と下落し、株価も下げたことから円が続伸。ドル円は111円10銭まで下落した、連銀総裁の発言から若干戻したものの、111円台前半で引ける。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-04-05 09:15