大戸屋の中国からの撤退に学ぶ

日本経営管理教育協会が見る中国 第406回--宮本邦夫(日本経営管理教育協会)  「世界一の和定食チェーンを目指して」を謳い文句に内外で和定食店のチェーン展開をしている大戸屋が、先日中国からの撤退を発表した。大戸屋がどのような経緯で台湾、中国に進出したのか、同社の中国撤退から何を学んだらよいかなどについて、以下で考察してみたい。 ■大戸屋の台湾、中国進出の経緯  大戸屋が台湾、中国に進出した経緯を示すと次のとおりである。 2006年5月 台湾大戸屋股份有限公司を設立し台湾で1号店を出店 2012年6月 大戸屋(上海)餐飲管理有限公司を設立し上海1号店を出店 2012年9月 台湾大戸屋股份有限公司の株式を全家便利商店股份有限公司に売却 2013年12月 大戸屋(上海)餐飲管理有限公司を完全子会社化 2014年3月 全家便利商店股份有限公司と中国全土におけるエリア・フランチャイズ契約を締結 2016年2月 大戸屋(上海)餐飲管理有限公司の精算発表 ■“合弁”から“直営”への切り替えが撤廃の原因?  上記の経緯から中国本土では、最初は現地企業との合弁会社を設立し、1年と少しで完全子会社化して直営事業として展開している。どのような事情で直営に踏み切ったのかは不明であるが、合弁を解消して単独で経営に切り替える企業は、他の業界でも良く見られることである。しかし、直営に切り替えて大成功したという話はあまり聞かない。うまくいかないことのほうが多いのである。そこで、最初は合弁でスタートした場合には、合弁を解消するにしても、どのような条件であれば解消してよいのか、解消のタイミングは何時がよいのか、直営後の戦略・戦術は十分に練ったのか、などについて良くチェックすることを肝に銘じておくべきである。 ■台湾企業との提携が成功のカギ?  大戸屋は、直営店に関しては中国本土から撤退するが、台湾のコンビニチェーンの全家便利商店股份有限公司(ファミリーマートの子会社)と提携して展開する店舗については、今後も継続していくということである。台湾の企業が経営する店舗は、同じ民族同志ということで中国人の食文化、食習慣、商法などもよく知っているわけであり、日本人が単独で経営するよりも、成功の確率は高いと推察される。そこで、飲食業に限らず、台湾企業とともに中国進出を図るというのも、良い選択肢であると思われる。(執筆者:日本経営管理教育協会・宮本邦夫 編集担当:大平祥雲)(イメージ写真提供:日本経営管理教育協会。写真は東京の大戸屋店舗例)
「世界一の和定食チェーンを目指して」を謳い文句に内外で和定食店のチェーン展開をしている大戸屋が、先日中国からの撤退を発表した。大戸屋がどのような経緯で台湾、中国に進出したのか、同社の中国撤退から何を学んだらよいかなどについて、以下で考察してみたい。(イメージ写真提供:日本経営管理教育協会。写真は東京の大戸屋店舗例)
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2016-04-13 19:30