【為替本日の注目点】ドーハ産油国会合、合意できず

経済指標の悪化や産油国会合を控え、ドル円は上値の重い展開。株価が反落し、長期金利も低下したことから109円を割り込み108円台半ばまでドルが売られる。1.12台半ばまで売られたユーロは反発。ドルが売られたことで1.13台に乗せたが、ECB理事会を控え動きは緩慢。
株式市場は続落。原油価格が大きく下落したことからエネルギー株を中心に売られ、ダウは28ドル安。ダウ指数は高値圏でのもみ合い。
債券相場は続伸。ミシガン大学消費者マインドが予想を下回ったことや株安が背景。長期金利は1.75%台まで低下。
ドル安が進んだことから金は反発。原油価格はドーハの産油国会合を前に続落し、40ドル台前半まで下げる。
4月NY連銀製造業景気指数 → 9.56
3月鉱工業生産 → -0.6%
4月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値) → 89.7
ドル/円108.60~ 109.05
ユーロ/ドル1.1272 ~ 1.1317
ユーロ/円122.53 ~ 123.05
NYダウ -28.97 → 17,897.46ドル
GOLD +8.10 → 1,234.60ドル
WTI -1.14 → 40.36ドル
米10年国債-0.040 → 1.752%
本日の注目イベント
米 4月NAHB住宅市場指数
米 企業決算 →モルガン・スタンレー
米 カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
米 ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
週明けのオセアニア市場では円が買われて、一時は108円を割り込むレベルまでドル安が進んでいます。先週末のNYでは108円60銭近辺で取り引きを終えているため、「窓明け」を示現しています。
理由は幾つかあろうかと思います。先ずは、熊本地震の影響です。14日夜に発生した熊本地震は、その後も震度7を記録するなど、大きな揺れが継続的に発生しており、まだ被害が広がる可能性もあります。東日本大震災の時もそうでしたが、地震発生は円買いドル売りにつながる傾向があります。
またワシントンで行われたG20では、日米で為替の水準を巡る認識が異なり、これが円高につながっています。麻生財務大臣は「最近の為替市場での一方的に偏った動きに強い懸念を持っている」と発言したのに対して、ルー米財務長官は「最近の円高にもかかわらず、為替市場は秩序を保っている」と発言し、日本の円安誘導をけん制した発言と受け止められています。また同長官は、日本が輸出だけではなく内需押し上げに重点的に取る組むことが必要だとの認識も
示しています。この発言を受けて日銀は、介入しにくくなるのではないかとの観測が市場に広がっています。
さらに、注目されていたドーハでの産油国会合ではイランが欠席したことで、増産凍結で合意できませんでした。ブルームバーグによれば、17日の会合は当初の予定時間を大幅に超え、最終合意がないまま終了したようです。サウジアラビアなど湾岸諸国が、イランを含む全OPEC加盟国が参加しない合意には動意しない姿勢を示し、協議は暗礁に乗り上げた。(ロシアのエネルギー相)と伝えています。サウジのサルマン副皇太子は「全ての主要産油国が足並みを揃えない限り、われわれも増産凍結に踏み切らない」と発言し、「凍結しない場合は、あらゆる機会を捉えて原油を売ることになろう」と語っています。これにより週明けの原油市場で再び原油価格が大きく下げる可能性も指摘され、これが引き金となり、株安、円高が進むと見られます。
先週は107円台半ばまで進んだ円高も一服し、株価の方も日経平均株価は3日で1000円を超える上昇を見せるなど、やや下値リスクが後退したかに見えましたが、今週は上記「悪材料」が重なったことで、再び円高と株安が進行する可能性が高まったと思われます。この状況で、政府日銀がどのような対応策を講じてくるのかも注目されます。
熊本地震が発生したことで、2017年4月からの消費税増税は延期される可能性が高まってきたように思います。また来週27-28には日銀金融政策決定会合が開催され、ここでの追加緩和策実施の可能性もやや高まってきたと考えます。仮に急速に円高と株安が進んだ場合に政府日銀が動きを見せないようだと、市場は安心感を持って投機的な取引を拡大することも予想されます。本日のドル円レンジは107円50銭~108円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
経済指標の悪化や産油国会合を控え、ドル円は上値の重い展開。株価が反落し、長期金利も低下したことから109円を割り込み108円台半ばまでドルが売られる。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-04-18 09:45