【為替本日の注目点】ドル円111円台に

 日銀が金融機関への貸し出しにもマイナス金利を適用との報道からドル円は急騰。東京時間に110円台に乗せ、NYでは111円81銭まで円安が進む。  ユーロドルでもドル買いユーロ売りが優勢に。1.12台前半までユール安が進む。ユーロ円は125円台半ばまで上昇。  株式市場は高安まちまち。ダウは21ドル上昇し1万8000ドルを回復したものの、ナスダックは39ポイント反落。  債券相場は続落。長期金利は1.88%台まで上昇。  ドル高が進んだことから金は大幅安。原油価格は小反発。   ドル/円110.75 ~ 111.81 ユーロ/ドル1.1218 ~ 1.1270 ユーロ/円124.74 ~ 125.51 NYダウ  +21.23  → 18,003.75ドル GOLD -20.30  → 1,230.00ドル WTI  +0.55    → 43.73ドル 米10年国債+0.027   → 1.888%   本日の注目イベント 独   独4月IFO景況指数 米   3月新築住宅販売件数  先週末の東京時間、日銀の政策変更に関する報道から急速に株高と円安が進み、ドル円は110円台に乗せ、NY市場では111円台後半まで一気にドルが買われました。現在日銀に預けている預金に対して、一定金額以上にはマイナス金利が適用されていますが、日銀が金融機関に貸し出しする分にもマイナス金利を適用しようという案が検討されているとの報道です。ブルームバーグによると、日銀は成長基盤強化と貸し出し増加に向けた取り組みを支援するため、貸出支援基金を設けて金融機関に対して現在0%で資金供給を行っています。  これが実現すれば、金融機関の収益にプラスに働くだけではなく、低金利の貸し出しが増えるとの見方から企業にとってもプラスで、株価の上昇と円安につながったようです。もっとも、ヘッジファンドなどの「円買い・ドル売り」ポジションは過去最高レベルに積みあがっており、このポジションの巻き戻しが相場を押し上げたと見ることもできます。まだ新規にドル買いポジションを構築する場面ではないと考えます。  今週27-28日の日銀金融政策決定会合では追加緩和期待が非常に高く、多くの専門家が、今回は政策変更があると予想しています。特に熊本地震の影響から景気の下振れリスクが高まっており、個人的には5月18日に発表される1-3月期GDPの発表を受けてからの政策変更を予想していましたが、実施の可能性は急速に高まっています。日本株の出遅れは鮮明でしたが、先週後半にかけては1万7500円台まで急回復しており、株価の戻りも円売りにつながっています。  今週は、もちろん上記決定会合の行方が最大の焦点になりますが、その前に米国では26日からFOMCが開催されます。今回のFOMCについては、政策変更はないとの見方が優勢で、この点は市場のコンセンサスになっています。問題はその後の利上げのペースを占う文言の内容です。市場は6月のFOMCでの利上げの可能性を探ることになりますが、ここでの利上げ観測が後退するような内容だと、ドルが再び売り込まれる可能性も出てきます。一方6月利上げの可能性が高まれば、「年内2回の利上げ」も意識され、ドル買い材料と見られることにもなります。声明文の内容にに注目です。  テクニカルを観てみると、ローソク足は「8時間足」の120日線を上抜けしています。また、「日足」では[52日線」に差し掛かっている状況です。この上には「かなり厚い雲」が横たわっており、その雲の下限は112円台半ばということになります。先ずは、この雲の下限が相当意識される水準になろうかと思います。  今回のドルの上昇は、伏線として原油価格の安定があり、その影響から米国株が連日年初来高値を更新して来ました。同時に米利上げのペースが極めて緩やかになるとの観測も株価を押し上げて来ましたが、日本株だけは「蚊帳の外」で、これが円高と相まって低水準にとどまっていた理由だろうと思います。これが先週末の報道と今週の金融決定会合での政策変更観測から、ようやく水準訂正に動いたものと見られます。本日も金融政策変更の可能性と、株価の動きに注意しながら相場に対峙するしかありません。  予想レンジは110円80銭~112円程度と見ています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)  
日銀が金融機関への貸し出しにもマイナス金利を適用との報道からドル円は急騰。東京時間に110円台に乗せ、NYでは111円81銭まで円安が進む。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-04-25 09:30