【為替本日の注目点】ドル円108円台半ばへ反発

 ドル円は10日ぶりに108円台を回復し、108円60銭まで買われる。麻生財務大臣の発言が介入警戒感につながり、ショートカバーを加速させた。  ユーロドルはやや軟調となるも、1.14を挟んで小動き。  株式市場は高安まちまち。ダウは反落し、ナスダックは14ポイント上昇。  債券市場は反発。労働市場情勢指数が悪化していたこともあり、小幅に上昇。長期金利は1.75%台に低下。   ドルが上昇したことから金は反落。原油価格はサウジの石油相が交代したことを手がかりに反落。   4月労働市場情勢指数(LMCI)        → -0.9 ドル/円108.l7 ~ 108.60 ユーロ/ドル1.1379 ~ 1.1414 ユーロ/円123.22 ~ 123.71 NYダウ -34.72 → 17,705.91ドル GOLD -27.40  → 1,266.60ドル WTI -1.22    → 43.44ドル 米10年国債ー0.028  → 1.751% 本日の注目イベント 中   中国4月消費者物価指数 中   中国4月生産者物価指数 中   中国4月マネーサプライ 独   独3月鉱工業生産 独   独3月貿易収支 独   独3月経常収支 英   英3月貿易収支  ドル円は先月29日以来となる108円台を回復し、一時は108円60銭まで上昇しました。特段これといった材料はなく、麻生財務大臣が国会で、急激な変動は望ましくないとした上で、「われわれとしては当然、介入する用意があるということ」と発言したことが材料視されたようです。もっとも、昨日のドル円の反発はこれまでに積み上がったドルショートの買い戻しの域を超えてはいないと見ています。  シカゴ通貨先物市場の建て玉を見ると、円買いドル売りのポジションは、記録的な円買いに傾いています。ブルームバーグによると、ドル円のネットポジションは、データでさかのぼれる1992年以来最大の円買いに積み上がっているそうです。ヘッジファンドなどが円の先高観を背景に、円買いドル売りを積極的に行っていることが分かります。特に4月15日ワシントンで行われたG20以降、その傾向が強まっています。ここでルー財務長官が「円高は進んでいるが、秩序的だ」と発言したことで、政府・日銀はさらに円高が進んでも介入できないとの見方が円買いを膨らませているものと見られます。  昨日の麻生大臣の発言が、単なる「リップサービス」なのか、あるいは一段と円高が進むようなら発言通り介入に踏み切るのか、今後のドル円の水準を予想する上では重要なポイントになります。 チャートを見ると、「日足」ではまだドル上昇への傾向は見えて来ません。ただ、MACDはゴールデンクロスをする気配を見せています。109円を付けるようだと明確にゴールデンクロスを示現するため、注意は必要です。昨日の上昇は「8時間足」の52日線で上昇を抑えられた格好になっていますが、さらに短い 「4時間足」ではMACDが既に「プラス圏」に入っています。基本はドルの戻りを売るスタンスかと思いますが、ここは余り相場観に固執せず、さらに上昇した際にはショートは切らなければなりません。 先週に比べるとドル円の地合いはやや好転しています。大きくは、105-110円のレンジ内での推移かもしれませんが、昨日もこの欄で述べましたが、現在のステージは2月の急落以降3度目のもみ合いに入っている可能性が高いように思います。先週末の雇用統計の悪化も、「雇用の減速の始まり」なのかを見極める必要がありますが、経済指標は総じて軟調であることを考えれば、現段階で米利上げ観測が急速に高まる可能性は低いと見られます。   本日はドル高を好感し、日経平均株価は続伸しそうです。それでも日本企業の決算発表がピークを迎えるまでは、株価の方も様子見の雰囲気が強まりそうです。  本日の予想レンジは107円70銭~108円70銭程度を見たいと思います。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
 ドル円は10日ぶりに108円台を回復し、108円60銭まで買われる。麻生財務大臣の発言が介入警戒感につながり、ショートカバーを加速させた。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-05-10 10:00