【為替本日の注目点】ドル円利上げ観測が強まり下落

110円を挟んでもみ合っていたドル円は、米利上げ観測が高まり、株価も軟調だったことからトレンドラインを割り込み下落。109円12銭までドル安が進んだが、109円台は維持。
ユーロドルは1.12を中心に推移。ドル安が進んだ割にはユーロは買われず、ユーロ円は122円台前半まで下落。
先週に引き続き連銀総裁の利上げ発言が相次いだことから株価は続落。大型のM&Aがサポート材料にはなったものの、ダウは8ドル安。
債券相場はほぼ横ばい。利上げを織り込む動きもあったが、価格は小幅に上昇。
金は続落。原油価格もカナダの操業再開の動きが上値を抑え、小幅に続落。
ドル/円109.12 ~ 109.57
ユーロ/ドル1.1188 ~ 1.1231
ユーロ/円122.38 ~ 122.79
NYダウ -8.01 → 17,482、93ドル
GOLD -1.41 → 1,251.50ドル
WTI -0.33 → 48.08ドル
米10年国債 -0.003 → 1.835%
本日の注目イベント
独 独5月ZEW景況感指数
独 独1-3月期GDP(確報値)
欧 ユーロ圏財務相会合
英 英4月財政収支
米 4月新築住宅販売件数
米 5月リッチモンド連銀製造業指数
ドル円は先週まで110円を挟むもみ合いを見せていましたが、やや下値を試す動きに変わっています。先週末のNY市場では110円59銭までドルが上昇する場面もありましたが、結局110円台半ばをしっかり抜けなかったことで、今度は下方をテストしている状況になったと見られます。背景はやはり利上げ観測が高まっていることが挙げられます。
サンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁は先週に引き続き利上げには前向きな発言をし、年内に2~3回の利上げ、さらに来年は3~4回の利上げの可能性に言及しました。
またセントルイス連銀のブラード総裁は、6月に実施されるイギリスのEUからの離脱を問う国民投票について、FOMC会合には影響しないとの認識を示しました。
同総裁は「投票で離脱が決定される可能性はこのところ低下しているようだが、FOMCの政策決定には影響しないと考えている」と述べています。(ブルームバーグ)
連日利上げを容認する発言が相次いでいることから、株式と債券が軟調になり、これがドル円を押し下げている面もあります。利上げそのものはドルにとっては上昇材料になりますが、株価の下落が「リスクオフ」につながり、これが円買いを連想させている状況です。
ここまでFOMCメンバーである連銀総裁が利上げが適切であるとの発言を繰り返すと、あとはイエレン議長が同じような認識を持っているのかどうかに市場の関心が集まります。そのイエレン議長の講演は週末の27日にあり、さらに6月初旬にも予定されています。
議長が利上げに前向きだとすれば、次回6月のFOMCでの追加利上げの可能性がさらに高まり、ドルのサポート要因になりますが、その際上でも述べたように、株価の動きと債券相場がどのような反応を見せるのかは不透明です。
結局チャートを見るとドル円は日足の「雲」に上昇を抑えられ、押し返された格好になっています。今度はどこまで下落するかに注目が集まりますが、「4時間足」の雲の上限と、さらに「8時足」の雲の上限が108円70銭~109円近辺にあることから、このあたりが目先の下値のメドと見ています。仮にさらに下落した場合には108円07銭が、今回の上昇幅の「半値戻し」の水準になります。
6月利上げの可能性が徐々に強まり、市場はこれを織り込む形で110円台半ばまでドル高が進みました。そうだとすれば、この次は「年内に何回利上げがあるのか」に焦点が移ってきます。
6月に今年最初の利上げが実施され、さらに9月か12月にも利上げがあるようだと、ドル円はそれ程下がらない可能性もあります。
この先まだまだまだ材料には事欠かないことから、神経質な展開が続くと見るべきでしょう。サミット、イエレン議長の講演、消費税増税の行方、さらに6月に入ると雇用統計と日米の金融会合が続きます。
本日のドル円は108円70銭~109円70銭程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
110円を挟んでもみ合っていたドル円は、米利上げ観測が高まり、株価も軟調だったことからトレンドラインを割り込み下落。109円12銭までドル安が進んだが、109円台は維持。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-05-24 09:30