【為替本日の注目点】ドル円111円台では上値が重い

 約1カ月ぶりに111円台に乗せたドル円は海外市場では小動き。NY市場が休場だということもあり、終始111円台で推移。 ユーロドルも取引は閑散。1.11台前半から半ばで推移。 ドル/円111.02 ~ 111.37 ユーロ/ドル1.1127 ~ 1.1145 ユーロ/円123.58 ~ 123.89 NYダウ   -----→ 17,282.29ドル GOLD  -----→ 1,220.40ドル WTI   -----→ 49.48ドル 米10年国債   -----→ 1.828% 本日の注目イベント 豪   豪4月住宅建設許可 日   4月失業率 日   4月鉱工業生産 独   独5月雇用統計 欧   ユーロ圏5月消費者物価指数(速報値) 欧   ユーロ圏4月失業率 米   4月個人所得 米   4月個人支出 米   4月PCEコアデフレーター 米   3月ケースシラー住宅価格指数 米   5月シカゴ購買部協会景気指数 米   5月消費者信頼感指数 加   カナダ1-3月期GDP  昨日の東京市場では、株価が堅調に推移し、ドル円も111円台に乗せる、久しぶりの株高ドル高の展開となり、ドル円は一時111円44銭まで上昇しました。先週末、イエレン議長が講演で、政策金利の引き上げが恐らく数カ月内に「適切になるだろう」と述べたことで6月ないし、7月のFOMCでの利上げ観測が一段と高まり、ドルが買われたものです。  それに追い討ちをかけたのが、サミットを無事に乗り越えた安倍首相の「消費増税延期」の材料でした。円はさらに売られ、対ドルだけではなく、主要通貨全てに対して円売りが進み、ドル円も4月28日のあの日銀の「ゼロ回答」以来の水準までドル高円安が進行しました。  今月の3日には105円55銭までドル売りが進みましたが、これは4月の金融決定会合で日銀が動かなかったことで、株安が進み、米利上げについてもそれほど利上げ観測は強くなかったことが背景でした。加えてルー米財務長官の発言で、投機的なドル売りが進みドルが一段と下げても、政府日銀は介入できないのではないかとの見方も広がり、円買いドル売りに拍車が掛かったわけです。  ここにきて、FRBが利上げに動く可能性はかなり高まったと思われ、今週末の雇用統計でよほど悪い結果が出ない限り、6月か7月での利上げは動かないものと予想します。そうなると、市場は「米利上げ後」の動きを模索し始めることになります。先ずは2日にウイーンで行われるOPEC総会です。WTI原油価格は一時50ドルの大台を回復するまで反発してきました。ここからさらに上昇するには、何と言っても「需給の改善」が不可欠です。現在主要産油国で「増産凍結」については合意していますが、今回のOPEC総会で「減産での合意」ができるのかどうかです。ここでも、イランの出方が鍵を握りそうです。  6月に入ると、15-16日の日銀会合も再び重要なイベントとして注目されます。足元では前回ほど追加緩和観測は盛り上がってはいませんが、安倍首相が「消費増税延期」を決断した背景を考えると、ここは「援軍」が欲しいところです。あらゆる政策を動員して、何としてもアベノミクスのエンジンを再点火し、景気を良くしたいと安倍首相は考えているはずです。日銀に対するプレッシャーはこれまで以上に強いものがあるかもしれません。また、前回「ゼロ回答」だったことで「日銀ショック」とも言われており、その後の黒田総裁の発言も、これまでとは微妙に変わってきていることにも注意が必要です。  111円台半ばまで反発したドル円ですが、ここからは上記「援軍」などがないと115円方向に上昇するには厳しいのではないかと思います。昨日の東京株式市場の商いをみても、日経平均株価は200円以上の上昇を見せましたが、売買代金は今年最低でした薄商いの中、値が飛んだということでしょう。まだまだ昨年夏場前まで観られた、「ドル高株高」の展開にはほど遠いと言えるでしょう。 本日のレンジは110円50銭~111円50銭程度と予想します。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は前日と同じような展開で、110円では上値が重く、109円台半ばでは底堅い。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-05-31 09:45