【為替本日の注目点】ドル円再び108円台に

ドル円は東京市場の流れを受けて続落。日本株の大幅安などを材料に円買いが優勢となり、108円53銭まで下落し108円80-90銭で引ける。
ECBが理事会で政策金利据え置きを決めたが、ユーロドルはややユーロ買いが優った。1.12台前半まで買われたが方向感は定まらず。
株式市場は続伸。ADP雇用者数が好調だったことで、S&P500は7カ月ぶりに高値を付ける。
債券相場も続伸。10年債利回りは低下し、2週間ぶりに1.80%台を割り込む。
金は続落。原油価格はOPEC総会で生産上限設定で合意に至らず一旦売られたが、在庫統計で減少が確認されるとプラスに転じる。
5月ADP雇用者数 → 17.3万人
新規失業保険申請件数 → 26.7万人
ドル/円108.53 ~ 109.06
ユーロ/ドル1.1146~ 1.1217
ユーロ/円121.06~ 122.09
NYダウ +48.89 → 17,838.56ドル
GOLD -2.10 → 1,212.60ドル
WTI +0.16 → 49.17ドル
米10年国債 -0.036 → 1.799%
本日の注目イベント
中 中国 5月財新サービス業PMI
中 中国 5月財新コンポジットPMI
欧 ユーロ圏4月小売売上高
英 英月サービス業PMI
米 5月雇用統計
米 4月貿易収支
米 5月ISM非製造業景況指数
米 ブレイナード・FRB理事講演
米 エバンス・シカゴ連銀総裁講演(ロンドン)
加 カナダ4月貿易収支
注目のOPEC総会では、加盟国は新たな生産上限設定で合意できず、任意の生
産を容認する方針を継続することになりました。この決定を受けてWTI原油価格は一時48ドルを割り込む水準まで売り込まれましたが、その後発表された原油在庫が減少していたことが確認されると反発。結局前日比16セント高の、49ドル17セントで取引を終えています。「生産目標設定」では合意できなかったものの、大きな混乱もなく終えています。
ECBは政策金利据え置きを決め、今回の理事会ではサプライズもなく平穏でし
た。ドラギ総裁は記者会見で「われわれは正しい道を進んでいるが、予断は許されな
い」と語り、政策変更はなかったものの、「これまでそうしてきたように、使命の範囲内で利用可能なあらゆる手段を駆使し、行動する」と述べ、今後の追加緩和の余地は残していました。
OPEC総会とECB理事会を終え、市場の関心は今夜の雇用統計と週明け7日
のイエレン議長の講演に移ります。今夜の雇用統計では、非農業部門雇用者数を16万人と予想しています。前回4月の雇用者数と同水準ですが、事前予想が低めなので、ここを大きく下回ると、足元で盛り上がった利上げ観測に水を差すことにもなりかねません。前回の16万人という数字は、昨年9月以来となる低水準で、ややサプライズでしたが、今後この傾向が定着するのか、あるいは前回が一時的なものだったのかを見極める手がかりになりそうです。個人的には米労働市場の増加傾向は緩やかに低減していくと予想しています。
そして、来週に再びイエレン議長の講演が予定されています。先週末のハーバード大学での講演では、予想以上に「タカ派的」で、ややサプライズでした。今回は2回目ということもあり、仮に同じ発言だとしたら、市場への影響は限定的でしょう。
注目は、前回の講演で利上げは「数カ月内に」という言い回しだったものが、より具体的に6月、あるいは7月という言い回しに変わるのかどうかという点です。
ドル円は108円台半ばまで下げたことで、105-110円のレンジに戻った
印象もあります。ここで定着するかどうかはまだ分かりませんが、これで上値の重かった111円台半ばが、110円程度にシフトして来た可能性はあります。111円台で推移していた時には、105円はやや遠のいた印象もありましたが、105-110円のレンジ内に収まっているようだと、105円はそれほど遠い距離ではありません。
特にここ数日で観られたように、下げ相場のスピードは予想以上のものがありま
す。
本日のレンジは荒れる雇用統計を考慮して、108円~109円50銭程度とし
ます。
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2016-06-03 09:15