【為替本日の注目点】WTI原油価格続伸し51ドル台に

 特段材料がない中、来週の利上げがなくなったとする見方や長期金利の低下を背景にドル売りが進行。106円59銭までドルが売られ、その後は107円近辺まで値を戻す。  ユーロドルでもドル売りが優勢。1.1411までユーロは買われ、約1カ月ぶりのドル安水準をつける。  株式市場は続伸。素材株などが買われ、ダウは6週間ぶりに引け値で1万8000ドルの大台を回復。  債券相場も続伸。10年債入札も好調で、長期金利は2カ月ぶりの低水準。  金は続伸。原油は在庫が減少していたことを手がかりに続伸し、11ヶカ月ぶりに51ドル台に。 ドル/円106.59 ~ 107.08 ユーロ/ドル1.1374 ~ 1.1411 ユーロ/円121.46~ 122.02 NYダウ +66.77 → 18,005.05ドル GOLD  +15.30  → 1,262.30ドル WTI +0.87  →  51.23ドル 米10年国債 -0.016 → 1.702% 本日の注目イベント 中   中国5月消費者物価指数 中   中国5月生産者物価指数 独   独4月貿易収支 独   独4月経常収支 欧   ドラギ・ECB総裁講演 英   英4月貿易収支 米   新規失業保険申請件数  NY市場では特に経済指標などの発表もなく小動きでしたが、全般的にドルが弱く、ドル円も再び106円台半ばまで押し戻される展開でした。 106円台半ばは、先週末のドル急落時にも試して下げ止まったレベルで、昨日もこの水準では下げ止まったところを見ると、目先のサポート水準と言えそうです。ドルは対ユーロでも売られ、ユーロドルは約1カ月ぶりに1.14台に乗せています。  NY市場では、来週14-15日のFOMCでは「利上げは考えられない」との見方で一致しており、株式市場や債券市場はこれを好感して続伸し、為替市場ではドル売りにつながっています。為替と株価の相関関係がやや崩れ、金利低下の方に引き寄せられる格好でドル安が進んでいます。  105-110円のレンジ内での取引が続きそうですが、その中でも足元の動きは105円を試す方向で推移していると見られます。市場の関心は既に7月のFOMCで利上げがあるのかどうかに移っていて、その鍵を握るのは7月8日に発表される「6月の雇用統計」です。5月の雇用統計が衝撃的な減少だったことでドル売りにつながりましたが、この数字が一時的なものなのか、あるいは4月から始まった雇用拡大の鈍化が常態化するのかが焦点です。  仮に「6月の雇用統計」でも予想外の低水準のようだと、7月のFOMCでの利上げの可能性も消滅し、それは「年内の利上げは1回あるかないか程度」という、最も悲観的な見方が正当化されることを意味します。  こうなると、期待は日銀の行動に集まります。現時点ではまだそれ程緩和観測は高まってはいませんが、それも今週から来週にかけてのドル円と株価の 水準次第と言えます。米国株が高値近辺で推移している限り急激な円高は想定しにくく、株高が円高の歯止めになることも考えられますが、問題はその状況が崩れた時です。  米国株の急落がドル安につながると、日本株もそのまま下落し、円高が進みさらにNYへと伝播し、負のスパイラルに陥るからです。株安とドル安が同時に進む状況が日本にとって最も厳しい状況で、そうなると日銀による追加緩和の「芽」も出て来ると思われます。  本日は週間失業保険申請件数が発表されます。先週の雇用統計がサプライズだっただけに、失業保険申請件数にも変化が現れていないかを確認することになります。ここ数週間の発表では大きな変化は見られません。予想は27万件で、先週よりは増加していると見られています。  本日も上値の重い展開は変わらないでしょう。予想レンジは106円20銭~107円30銭程度とします。執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
特段材料がない中、来週の利上げがなくなったとする見方や長期金利の低下を背景にドル売りが進行。106円59銭までドルが売られ、その後は107円近辺まで値を戻す。(イメージ写真提供:123RF)
economic,gaitameonline,gaitamedotinterview,fxExchange
2016-06-09 09:15