【コラム】外国人の年金加入について

■日本の年金制度の基本  日本の年金制度は、外国人であっても「日本に住所を有している、住民登録をしている」と年金保険料を支払わなければならないこととなっている。日本では、国民皆保険といって、20歳以上60歳未満の外国人(留学生、研修生も含む)は国民年金に、16歳以上70歳未満の会社勤めの外国人は厚生年金に加入し保険料を負担する義務がある。  したがって、日本に住所を有する外国人は、全員年金に加入し、年金保険料を負担しなければならないこととなっている。勤務している外国人は厚生年金として会社が給料から徴収して支払うこととなっているが、国民年金加入者は自分で納付することとなっている。なお、経済的な理由等により納付の免除や猶予制度がある。 ■年金は貰えるか  次に、支払った年金について将来もらえるのかどうかが心配となる。当然、外国人も年金がもらえるが年金払込期間(「受給資格期間」という。)が25年以上で65歳になると日本の年金が死ぬまでもらえこととなっている。また、日本にいなくても日本から年金が支給されるようになっているしかし、外国人の場合、日本に年金保険料を支払っていたが25年未満で帰国した場合困ることとなる。  その対応として日本では、国民年金を納めた期間又は厚生年金の加入期間が単独で6か月以上あり、その後帰国した場合は、脱退一時金(国民年金では3年以上保険料を支払った場合は最高約27万円もらえるし、厚生年金では、月額20万円の給料で3年間負担すれば最高約60万円程度もらえる。)として帰国後2年以内に請求することができる。  ただし、脱退一時金については、支給時、外国人であるため一時所得として源泉税20.42%取られることとなるが、納税管理人を選定し、確定申告をすれば、その税金は還付される。  また、25年支払わなくとも永住許可をもっている外国人や日本に帰化した外国人の場合等、外国に居住していた20歳以上60歳未満の期間をカラ期間として年金額に加算されないが年金の支払期間として加算される特典がある。さらに、65歳にならなくても本人が一定の障害になれば障害基礎年金や年金もらっていた人が死亡した場合には、その妻又は夫が遺族基礎年金を本人に代わって年金をもらえる制度もある。 ■日本の年金は世代負担主義  このように、日本の年金制度は、中国や韓国でみられる個人が納めた保険料を個人に返すのではなく、現役の世代が納めた保険料をもとに年金を支給することとなっている制度になっているので、外国人も活用される方が得策である。なお、平成24年8月10日に年金機能強化法が成立し、消費税率が10%へ引き上げられたならば、受給資格期間が25年から10年に短縮される予定となっているので、日本の年金はもらえ易くなる。(執筆者:日本経営管理教育協会・下崎寛 編集担当:大平祥雲)(イメージ写真提供:日本経営管理教育協会。日本の年金手帳)
日本の年金制度は、外国人であっても「日本に住所を有している、住民登録をしている」と年金保険料を支払わなければならないこととなっている。(イメージ写真提供:日本経営管理教育協会。日本の年金手帳)
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2016-06-23 16:30