中国GDP成長率の予測を前年比6.6%に下方修正=大和総研

大和総研経済調査部の主席研究員 齋藤尚登氏は7月21日にレポート「中国:一段の減速は回避だが・・・」(全9ページ)を発表した。16年4月-6月の実質GDP成長率が前期比6.7%と、1月~3月の同6.7%から横ばいになったものの、各種経済指標には力強さが見られないと指摘。16年の成長率を従来は6.8%成長で見通していたものを6.6%成長に見直したとした。レポートの要旨は以下のとおり。
◆国家統計局によると、2016年4月~6月の中国の実質GDP成長率は前年同期比6.7%と、1月~3月の同6.7%から横這いであった。
◆1月~6月の実質小売売上は前年同期比9.7%増(1月~3月も同9.7%増)と、2015年の前年比10.6%増からは減速した。国民一人当たり実質可処分所得は2014年の同8.0%増から、2015年は同7.4%増、そして2016年1月~6月は同6.5%増へと伸びが低下した。実質可処分所得の伸びが抑制される状況では、消費の加速はなかなか難しい。
◆1月~6月の固定資産投資は前年同期比9.0%増と、2015年の前年比10.0%増から減速した。1月~3月には同10.7%増へ回復しており、そこからは1.7%ポイントの低下である。中国の固定資産投資は過度なほどまでにインフラ投資への依存を高めているが、これだけで全体を支えることは難しく、当面、固定資産投資は減速が続くことになろう。
◆輸出入(米ドル建て)を1月~3月、4月~6月に分けて見ると、輸出は前年同期比10.1%減⇒同3.9%減、輸入は同13.5%減⇒同6.7%減と、マイナス幅は縮小している。輸出入は最悪期を脱した可能性が高い。ただし、輸出先の主要先進国の景気回復は緩やかなものにとどまり、中国からの輸出が大きく改善していく状況にはない。
◆結局のところ、消費は底堅い推移は期待できるが、景気を底入れ・反転させていくには力不足であろう。固定資産投資は当面の間、減速が続く可能性が高い。輸出は最悪期を脱した可能性が高いものの、今後、大きく改善していく状況にはない。2016年の実質GDP成長率は前年比6.6%(従来の予想は同6.8%)、2017年は同6.4%(同6.5%)程度となろう。(情報提供:大和総研、編集担当:徳永浩)(イメージ写真提供:123RF)
大和総研経済調査部の主席研究員 齋藤尚登氏は7月21日にレポート「中国:一段の減速は回避だが・・・」(全9ページ)を発表した。16年4月-6月の実質GDP成長率が前期比6.7%と、1月~3月の同6.7%から横ばいになったものの、各種経済指標には力強さが見られないと指摘。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-07-22 09:00