【為替本日の注目点】ドル高、株高も一服

 107円台で推移していたドル円は、欧州市場で黒田日銀総裁の発言が伝えられ急落。一時は105円台半ばまでドルが売られたがNYでは106円を挟んだ動きに終始。ユーロドルは前日と同じ動きで、上値は限定的ながら1.10を割り込むと底堅い。ECBは追加緩和を見送った。  株式市場は反落。上昇を続けていたNYダウも10日ぶりに77ドル反落。その他主要指標も揃って売られる。債券市場は反発。株価が下げたことで債券が買われ、長期金利は小幅に低下。金は11ドル反発。原油価格は1ドル下げ44ドル台に。 新規失業保険申請件数        → 25.3万件 7月フィラデルフィア連銀景況指数  → -2.9 5月FHFA住宅価格指数      → +0.2% 6月中古住宅販売件数        → 557万件 6月景気先行総合指数        → 0.3% ドル/円105.65 ~ 106.49 ユーロ/ドル1.0980 ~ 1.1060 ユーロ/円116.35 ~ 117.49 NYダウ -77.80 → 18,517.23ドル GOLD  +11.70  → 1,331.00ドル WTI  -1.00  →  44.75ドル 米10年国債 -0.024 → 1.556% 本日の注目イベント 独   独7月製造業PMI(速報値) 独   独7月サービス業PMI(速報値) 欧   ユーロ圏7月総合PMI(速報値) 欧   ユーロ圏7月製造業PMI(速報値) 欧   ユーロ圏7月サービス業PMI(速報値) 加   カナダ6月消費者物価指数 加   カナダ5月小売売上高  7月8日の雇用統計発表を底値にドル高、株高が続いていましたが、週末を前にようやく一服といったところです。ドル円は昨日の東京時間に107円台半ばまで上昇し、依然として底堅い動きを見せてはいましたが、欧州時間にイギリスBBCラジオの番組で、黒田総裁が「現段階で、ヘリコプター・マネーは必要性も可能性もない」と語ったことが伝えられると、ドル円は一気に106円を割り込み、105円41銭近辺まで下落しました。  それ程強いドル売り材料ではないと考えられましたが、市場のセンチメントがドル高に傾いていたことや、ポジションもドルロングに傾注していたことで、予想以上にドルの下落が進んだものと思われます。  100円割れからほぼ一直線に上昇してきたドル円でしたが、これで105-110円のレンジ形成には至らず、105円中心の取引になるのではないかと予想します。107円台半ばまで上昇したドル円のドライバーは株高が主因でしたが、昨日に限って言えば、これから発表される経済対策の事業規模が予想を超えるという一部の報道でした。  今朝の報道によれば事業規模は20~30兆円になると見られ、その規模の大きさから株価が上昇し、それに伴ってドル買い円売りが進んだと見られます。一方で、たとえ規模が膨らんだとしても、経済効果という点では疑問視する声も出ているようです。結局、財政出動期待で上昇したドル円は、「ヘリコプター・マネー不要発言」で相殺された格好になりましたが、ドルの上昇基調が依然として維持されているのかどうかが焦点です。  株高に伴って上昇基調を強めたドル円でしたが、この上昇は予想を超えるものでした。相場をある程度経験している投資家であれば、105円以上の水準では売り上がっている人も多いのではないかと思います。ドルの急落を目の前で見ると、どうしても戻りを売り、次の急落で利益を取りたいと思うのが通常の考え方です。  ただそれでも今回のような予想外の反発があると「つかまって」しまいます。ここは基本に返り、テクニカルを中心に「順張り」で対処するしかありません。軽い気持ちで作ったポジションが、のちのち大きな損につながる事態だけは避けなければなりません。足元の動きも、来週の日銀金融会合の結果を見極めるまでは判断できません。言えることは、依然として値幅が大きく、値が飛びやすいということです。  本日のレンジは105円~106円50銭程度を予想します。日本株の下げがドル円をどこまで押し下げるかに注意です。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
107円台で推移していたドル円は、欧州市場で黒田日銀総裁の発言が伝えられ急落。一時は105円台半ばまでドルが売られたがNYでは106円を挟んだ動きに終始。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-07-22 09:45