【為替本日の注目点】ドル底堅い動き

ドル円は106円台を回復し、106円40銭まで上昇。株高と長期金利の上昇がドルを支え、今週の日銀会合での緩和観測も徐々に高まっている。ユーロドルは1.0956まで売られ、直近の安値を割り込む。
株式市場は揃って反発。S&P500が最高値を更新し、ダウは53ドル高。債券相場はほぼ変わらず。長期金利は1.56%台で取引を終える。金は反落。原油は続落し44ドル台前半に。
ドル/円105.78 ~ 106.40
ユーロ/ドル1.0956 ~ 1.1025
ユーロ/円116.37 ~ 116.93
NYダウ +53.62 → 18,570.85ドル
GOLD -7.60 → 1,323.40ドル
WTI -0.56 → 44.19ドル
米10年国債 +0.010 → 1.566%
本日の注目イベント
日 6月貿易収支
独 独7月IFO景況指数
米株式市場は10日ぶりに反落したが、下落は1日だけで、再び上昇したことでドル円も106円台を回復しています。NY市場では106円40銭までドルが買われ、依然として上値を試す展開と見られます。株価の行方がドル円の方向性を決める流れですが、今週は日米で金融政策会合があるため、結果次第では、上下どちらにも動く可能性があります。
中国四川省の成都で行われていた「G20」が閉幕しました。英国のEUからの離脱後最初の「G20」であったことから注目していましたが、声明文では「世界経済の回復は続いているが、引き続き望ましい水準より弱い」と指摘し、英離脱の影響には積極的に対応することで合意しました。また為替問題では、「通貨の競争的な切り下げを回避する」と改めて指摘しています。
会合後の記者会見で黒田日銀総裁は「物価安定のため必要と判断すれば緩和策を講じる」と、いつもの決まり文句を述べていますが、記者団との話しの中で、「中央銀行が金融を緩和している状況下で政府が財政政策を活用すれば、景気に対する効果は大きい」と述べ、政府との協調に前向きな姿勢を見せていました。今週28-29日に行われる金融政策決定会合では、何らか行動を起こすといった見方は高まっており、これがドル円の底堅さの一因になっていると見られます。
今週日銀が追加緩和に踏み切るかどうかは、個人的にはまだ五分五分と見ていますが、ブルームバーグの調査では、異なっています。ブルームバーグが15-22日にエコノミスト41人を対象に調査した結果、28-29日の会合で追緩和を行うとの予想が32人(78%)と圧倒的多数でした。ただ今年4月の会合前の予想でも緩和実施が多かったにも関わらず「見送り」で、円高と株安が急速に進んだ記憶もまだ鮮明で、追加緩和実施を前提にポジションを構築するわけにはいきませんが、今回の調査の78%が「動く」と予想しているのに対し、4月は緩和期待が高まっていたとはいえ56%だったことは頭の片隅に入れておくべきでしょう。
今回の会合については、それ程「今やるべき」との見方が強まっており、仮に動かなかった場合には「日銀の本気度が疑われる」といった意見もあるようです。政府の経済対策の詳細は来月早々にも発表される見込みですが、「大規模な経済対策と追加緩和」のセットで実施されれば、やはりその効果は大きいと思われます。
ドル円は現在(日足)雲の下限をテストしているところです。先週木曜日には107円台半ばまで上昇し、雲の中には入りましたが、抜け切れずに雲の上限に押し戻されました。足元では雲が徐々に下降しているため、107円80銭近辺まで上昇すれば「雲の上抜け」が完成する状況です。今週の日銀会合で上記予想通り追加緩和が実施されれば、雲抜けも十分可能かと思われます。反対に緩和観測が強まっているだけに、「無風」だった場合の影響は4月の再来になることも十分考えられます。
本日の予想レンジは106-107円程度見ています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は106円台を回復し、106円40銭まで上昇。株高と長期金利の上昇がドルを支え、今週の日銀会合での緩和観測も徐々に高まっている。ユーロドルは1.0956まで売られ、直近の安値を割り込む。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-07-25 09:30