【コラム】「12の神薬」、爆買いの的に

日本経営管理教育協会が見る中国 第421回
最近、訪日外国人観光客の爆買いが収まってきたのではないかとの声が聞こえる。実際、高額な宝飾品の不振で、大手百貨店5社の売上高(既存店ベース、速報値)が5月、6月の2か月連続で減収となっている。そのような中、依然、爆買いの的になっている商品がある。久光製薬の主力商品である「サロンパス」だ。今回は、「サロンパス」を中心とした我が国の大衆薬の状況について、ご紹介させて頂きたい。
■ 日経産業新聞記事より(2016年7月11日掲載、カッコ内が記事抜粋)
『訪日外国人(インバウンド)需要が失速するなか、大衆薬が底堅い。久光製薬が8日発表した2016年3~5月期決算は、大衆薬事業が前年同期比12・9%増の115億円だったが、これを支えたのがインバウンド需要だ。主力の「サロンパス」シリーズは中国の口コミサイトで日本で買うべき「神薬」に挙がり依然、人気は根強い。 』
7月8日に開催された同社決算報告会において、高尾信一郎取締役は「インバウンド需要が人口減による国内需要落ち込みを補った」と強調している。
■ なぜ「サロンパス」は人気があるのか。
記事によれば、「サロンパス」のインバウンド需要が底堅い理由は、以下3点のようである。
(1)他国の同種の商品に比べ、貼り心地がよく、かつ貼ってもかぶれにくい。
(2)40枚入りで540円(税抜き)と価格が安いため、円高に振れても影響を受けにくい。
(3)店頭で中国語の広告などを積極的に掲げ、人目につく販促を行っている。
今後は、ホームページに掲載する商品の使い方や使用上の注意の解説に中国語を加えるそうである。
■ 他の大衆薬メーカーの動向
我が国の大衆薬各社は、インバウンド需要を背景に設備投資に積極的である。
(1)武田薬品工業は、京都府の工場に30億円を投資。2017年4月までに主力のビタミン錠剤「アリナミン」の年間生産力を24億錠へと倍増する。
(2)龍角散も15億円を投じて千葉工場を刷新し、8月をめどに、のど薬「龍角散」シリーズの生産量を倍増する。
中国の口コミサイトでは、日本で買うべき「12の神薬」という言葉が流れている。順不同で紹介すると、例えば次のような薬だ。
(1)熱さまシート、(2)サカムケア、(3)龍角散、(4)サロンパス、(5)命の母A、(6)アンメルツヨコヨコ、(7)サンテボーティエ、(8)イブクイック、(9)ニノキュア、(10)ハイチオールC、(11)ビューラックA、(12)口内炎パッチ大正A
高額商品の爆買いは一段落したようであるが、「神薬」関連の需要は、当面継続しそうである。今後も大衆薬メーカーの動向を注視してみたい。(執筆者:日本経営管理教育協会・三好康司 編集担当:サーチナ編集部)(イメージ写真提供:123RF)
最近、訪日外国人観光客の爆買いが収まってきたのではないかとの声が聞こえる。実際、高額な宝飾品の不振で、大手百貨店5社の売上高(既存店ベース、速報値)が5月、6月の2か月連続で減収となっている。そのような中、依然、爆買いの的になっている商品がある。久光製薬の主力商品である「サロンパス」だ。(イメージ写真提供:123RF)
china,colum
2016-07-28 16:45