今週の為替相場見通し(2016年8月22日~)=為替王

 先週の為替は100円の大台を割り込み1ドル=99円に突入するほど円高が進みました。 今月は、チャート分析の観点では「101円近辺の下値サポート帯が重要」と申し上げてきました。8月15日までは、そのサポート帯でしっかり下支えされていました。が、16日に下抜けてしまいました。その時点でブログでは「円高メドは、控えめに見て99円台後半」と申し上げました通り、先週はとりあえず、控えめな円高メド=99円台後半で、かろうじて円高の動きが止まった形となりました。  さて、今週の見通しについて。チャート分析の観点では、円高トレンドが継続中との見方になります。が、無視できないのが、「為替介入」の可能性。先週、100円を割れて99円台に突入した後、日銀、財務省、金融庁の幹部たちが緊急会合を開催。「激しい動きがあれば対応する」と発言。これはすなわち、円高が加速すれば、為替介入を実施するとのメッセージだと受け止められます。私たち投資家としては、今年これまで急速に円高に動く場面が何度もありました。今までと比べれば、先週の動き(101円前後から100円を割れた動き)は、そんなに激しいものではなく想定内なので、皆様も平常心だったと思います。なので、日本の当局者たちが、緊急会合を開いて、あれほど強く、円高を警戒するメッセージを発したことは意外な感じを受けた読者の方も多いと思います。  なにはともあれ、日本当局が、100円割れた場合はかなり過剰に反応する様子が伝わってきましたから、これは、本当に、これ以上、円高が進めば為替介入を実施する確率は低くないと考えるべきかもしれません。そうなりますと、これからは、チャート分析において確認できる潜在的な円高圧力と、日本の為替介入(または為替介入を示唆する口先介入)との攻防になってくると考えられます。  チャート分析における潜在的な円高圧力を再確認しましょう。第1の控えめな円高メドは99円台後半。この水準は先週すでに到達しました。先週16日の時点では一時的な動きでしたが、その後、終値ベースでもしっかり99円台に到達しました。なので、今週も強い口先介入などのメッセージが発せられますと、99円台で止まって、売り方もしびれをきらして、一旦、円安方向へ戻るシナリオも考えられます。第2の円高メドは98円近く。 通常なら、このあたりまでは普通に行くはずだと考えられます。先週のうちに、ここまで到達する可能性もありましたが、日本当局の強い口先介入により、回避されたとの見方もできます。ただ、引き続き、特別なニュースがなくても、99円を割れて98円へずるっと円高が進むくらいの潜在的な圧力は十分にあると考えられます。第3の最大の円高メドは96円。今回、日本当局が円高をけん制する発言など一切なく、何らかの円高材料が重なれば、今回の円高トレンドで最大96円に達する可能性はあると考えられます。  以上が3つの円高メドになります。一方でもし本当に為替介入をしたり、口先介入により円安に戻った場合、とりあえず102円あたりが上値抑制帯になっており、そのあたりでは一旦止まりやすいと見ています。(執筆者:為替王)(イメージ写真提供:123RF)
先週の為替は100円の大台を割り込み1ドル=99円に突入するほど円高が進みました。(イメージ写真提供:123RF)
economic
2016-08-22 09:30