【為替本日の注目点】ドル円102円台を維持できず

東京時間に102円台まで乗せたドル円は、NYでは上値が重く101円86銭まで押し戻される。長期金利の低下がドル上昇の重石になった。ユーロドルは1.11台半ばから後半でもみ合い。
株式市場は大幅に反発。利上げは好調な米景気の表れだとの見方からダウは107ドル上昇し、他の2指数も揃って買われる。債券相場は大幅に反発。前日の急落から買い物を集め、長期金利は1.55%台まで低下。金は反発し、原油は小幅に反落。
7月個人所得 → +0.4%
7月個人支出 → +0.3%
7月PCEコアデフレーター → +1.6%
ドル/円101.86 ~ 102.31
ユーロ/ドル1.1158~ 1.1193
ユーロ/円113.96 ~ 114.28
NYダウ +107.59 → 18,502.99ドル
GOLD +1.20 → 1,327.10ドル
WTI -0.66 → 46.98ドル
米10年国債 -0.070 → 1.559%
本日の注目イベント
豪 豪7月住宅建設許可
日 7月失業率
独 独8月消費者物価指数(速報値)
欧 ユーロ圏8月景況感指数
欧 ユーロ圏8月消費者信頼感(確報値)
米 6月ケース・シラ-住宅価格指数
米 8月消費者信頼感指数
先週末のイエレン議長の講演に続き、フィッシャー副議長も利上げを支持する発言を行い、さらに黒田日銀総裁はマイナス金利の限界を否定する発言を行ったことを好感し、昨日の東京株式市場では日経平均株価が400円を超える上昇を見せる場面もありました。株価の上昇に呼応するかのように、ドル円は102円台を回復し、一時は102円39銭までドル高が進みました。一方NYではドルの上値が重く、米長期金利の低下がドルの上昇を押さえ、101円台後半までドルが押し戻されています。
ジャクソンホールでの一連の講演を終えて、9月利上げはまだしも、年内の利上げはほぼ確実な状況になっています。利上げは本来、株式市場にとっては「逆風」となり、株価のマイナス要因ですが、昨日は大幅な反発を見せ、ダウは107ドル高と、最高値に迫る水準まで買われています。利上げは景気の良さの証左であり、景気拡大はかならずしも株価にとってはマイナスではないといった見方が株価を支えました。
株価の上昇はドル高につながる傾向がありますが、昨日のドル円は米金利の低下に反応し売られたものと見られます。これは、まだ安心してドル買う状況ではないことを示唆しています。今後は先ず、今週末の米雇用統計の結果を見極め、さらに9月20-21日に開催される日米の金融会合でどのような政策変更があるのかを確認する必要があります。
目先の動きは101-103円前後での推移を予想していますが、上記会合での内容を経て、上下どちらかに振れると見ています。9月のFOMCで利上げに踏み切り、さらに日銀の追加緩和という「連携プレー」があれば、105円の方向へと舵を切るのではないかと見ています。
その鍵を握っているのが8月の雇用統計です。8月の非農業部門雇用者数は18万人を見込んでいますが、7月は25万5000人でした。増加ペースが緩やかになると見られています。それでも20万人を維持できれば、市場はまずまずの結果と受け止め、9月利上げを意識することになるでしょう。9月利上げは雇用統計の結果次第という状況になっていますが、ブルームバーグがまとめたデータによれば、9月利上げの確率は1週間前の24%から36%に上昇しています。
また、12月利上げの確率は約60%になっています。8月は明日で終わりですが、9月はこのように重要なイベントが多くあり、年末に向けてある程度、ドル円の方向性が決まって来るのではないかと予想しています。本日の予想レンジは101円50銭~102円50銭程度を見ています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
東京時間に102円台まで乗せたドル円は、NYでは上値が重く101円86銭まで押し戻される。長期金利の低下がドル上昇の重石になった。ユーロドルは1.11台半ばから後半でもみ合い。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-08-30 09:00