【コラム】リオ・オリンピックとポケモンGoが中国に残したこと

日本経営管理教育協会が見る中国 第426回--大森啓司
リオ五輪が終了した。日本は柔道や水泳・体操での活躍がめだち、日本で応援する我々にも元気を与えてくれた。中国も金メダルの獲得数が3位で経済だけではなく、スポーツの世界でもその活躍が目立った大会であった。話は変わるが、日本にポケモンGoがリリースされた。中国では日本でのリリース以前に類似ソフトが公開され、様々な反響を呼んでいる。全地球測位システム(GPS)とAR(拡張現実)を組み合わせたゲームで著者もさっそく日本のダウンロード開始日に使ってみた。今回は、このリオ五輪とポケモンGoの時事情報を基に中国考察をしてみた。
■国旗を間違われた中国
大会期間中、委員会が表彰式などのために用意した中国国旗(五星紅旗)のデザインが間違っていたことが、明らかになった。中国側はすでに大使館ルートを通じて、組織委に修正を求める抗議文を送った。
中国共産党機関紙である人民日報系の環球時報などによると、リオで7日行われた射撃女子10メートルエアピストルで、張夢雪が中国に今大会初の金メダルをもたらした際、表彰式でメインポールに掲げられた中国国旗に、正式な国旗とは違う部分が確認された。
最初に間違いを指摘したのは、中国のネットユーザーだ。五星紅旗は赤地に黄色の大きな星が1つ、その右側に小さな4つの星が配置されている。正式な五星紅旗は、小さな星の先端の1つが、大きな星の中心部に向かっている。ところが、組織委が用意していたものは、小さな星が水平に描かれていた。
中国政府はリオの総領事館を通じて組織委に間違いを直ちに修正するよう抗議した。組織委側は、今大会で使用される国旗の制作は中国企業ではない外部企業に委託したと説明、その上で「深くお詫びする」と表明し、修正を企業側に命じた。
■ポケモンGoの類似ソフトが日本よりも早く中国でリリース
『ポケモンGO』の類似ゲームが中国からリリースされた。その名も『城市精霊GO』という名前で意味としては「都市の精霊」となる。
位置情報を使い街中で見つけた精霊(モンスター)を捕まえるというもの。この『城市精霊GO』は最近公開されたものではなく、2016年3月頃に公開されていた。2015昨年9月の『ポケモンGO』の発表を見て急いで開発したと判断される。
ゲーム系の動向をビジネスにしている友人が、さっそくインストールした。彼曰く、最初にアカウント登録を促され、タイトル画面が登場しそのままゲームを開始することが出来る。 次に博士キャラが登場しゲームのチュートリアルを行う。主人公は男性と女性から選ぶことが可能である。チュートリアルが一通り終わりレーダーで近くに現れた精霊をタップすると戦闘画面になるので、その敵を倒し自分の精霊を成長させるという。内容はポケモンGoと類似である。
しかしAR要素はなく、位置情報もきちんと動いているのか怪しいものである。欧米・韓国等からコピーであるとの批判も多数寄せられているが、中国ではオリジナリティを主張している。
■間違いや類似、この2つの事象から示唆すべきこと
リオで国旗を間違われたと主張し批判をする。ポケモンGoのコピーではないと主張する。自国の権利や主張をする事はもちろん悪い事ではないが、物事の善悪を都合のよいように、主張するのは中国だけではなく、日本にも当然ある。大切な事は「是は是、非は非」、この2つの時流はこの事を我々に示唆してくれていると感じる。(執筆者:日本経営管理教育協会・大森啓司 編集担当:大平祥雲)(イメージ写真提供:123RF)
リオ五輪とポケモンGoの時事情報を基に中国考察をしてみた。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-09-01 15:30