【為替本日の注目点】米長期金利上昇でドル102円台半ばに

ドル円は前日とは反対に、海外市場に入るとジリ高となり、NYでは長期金利の急上昇に反応し102円台半ばまでドルが買われる。ユーロドルは1.12台半ばから前半で小動き。ドル円で円安が進んだ分、ユーロ円も上昇。
株式市場は大幅に反落。利上げ観測が払拭できず、この日のダウは258ドル下げ、前日の上昇分を全て吐き出す。債券相場も反落。2年債と10年債が売られ、長期金利は一時1.74%台まで急上昇。金は5日続落。原油価格は供給過剰が当面続くとのIEAの見通しに続落し、44ドル台に。
8月財政収支 → 1071億ドルの赤字
ドル/円102.06 ~ 102.74
ユーロ/ドル1.1204 ~ 1.1260
ユーロ/円114.68 ~ 115.31
NYダウ -258.32 → 18,066.75
GOLD -1.90 → 1,323.70
WTI -1.39 → 44.90
米10年国債 +0.064 → 1.727%
本日の注目イベント
日 7月鉱工業生産(確定値)
欧 ユーロ圏7月鉱工業生産
英 英8月雇用統計
「米利上げ観測」がキーワードとなり、連日為替、株、債券の各市場が乱高下させられています。昨日のNY市場では、9月利上げが払拭できず、不透明感が漂う中、前日とは正反対に、ドルが買われ、債券と株が大きく売られました。
前日、ブレイナードFRB理事が利上げには慎重な姿勢を見せたことで、安心感から株価が上昇し、金利低下からドルが売られましたが、昨日は全く反対の動きになっています。金利先物から判断できる9月利上げの確率は15%程度まで低下して来たにも関わらず、株式市場と債券市場の反応には目を見張るものがあります。とりわけ債券市場では売りがかさみ、長期金利は約2カ月半ぶりに1.74%台まで上昇する場面があり、これがドルをサポートする構図になっています。足元の動きでは、為替と株の相関度もかなり低下しています。これも、来週FOMCを控えていることを考えれば自然の成り行きかもしれません。
ただ昨日の米株価の下落は利上げを嫌っただけが原因ではありません。WTI原油価格が大幅に反落し、引け値では前日比1ドル39セント下落し、44ドル台まで売られました。原油価格の下落がエネルギー株の下げを牽引し、株価指数の大幅安につながったと見られます。
国際エネルギー機関(IEA)は、世界的な需給バランス見通しを修正し、現在の供給過剰が2017年に持ち越されるとの見通しを明らかにしました。(ブルームバーグ)また、先週の原油在庫が400万バレル増加したことが明らかになるとの見通しもあり、原油価格は8月中旬以来となる44ドルまで下落しました。
来週のFOMCでは依然として利上げはないと予想していますが、それでも市場の混乱を見ると、「利上げに備えている」市場関係者も多くいるということです。ここはサプライズがないとは言えないため、頭の片隅にはその可能性も入れて置くべきでしょう。今朝の経済紙は、来週の日銀金融会合では「マイナス金利を軸に」検討されていると報じています。
マイナス金利の深堀を中心に、さらに国債購入ではイールド・カーブをスティープ化するために、超長期債の購入を控え、中期債を中心に購入していくことも検討されているようです。日銀が何らかのアクションを起こせば、ひとまずは円売り材料と判断できます。昨日のNY市場でも、この速報版がドル買い円売りを加速させたとの見方もあるようです。
ドル円は102円台半ばまで上昇し、101-103円のレンジ内に収まっています。NYの株安の影響から本日の日経平均も引き続き上値の重い展開が予想されます。レンジは101円70銭から102円90銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は前日とは反対に、海外市場に入るとジリ高となり、NYでは長期金利の急上昇に反応し102円台半ばまでドルが買われる。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-09-14 09:15