【為替本日の注目点】ドル円「往って来い」の展開

 東京市場で103円台前半まで上昇したドル円は株価が下げ、さらに長期金利が低下したことで反落。102円24銭までドル安が進み、日米の中銀政策会合までは神経質な展開が続く。ユーロドルは前日と同様な展開。1.12台前半から後半で、もみ合う。株式市場は朝方は反発して始まったものの、原油価格が43ドル台まで下落したことで、エネルギー株が大きく売られる。ダウは31ドル下げ、ナスダックは小幅に上昇。債券市場は反発。株価の下落から買い物が入り、長期金利は小幅に低下し1.70%台を割り込む。金は6日ぶりに反発。原油は在庫の拡大懸念から大幅に続落。前日比1ドル32セント下げ、43ドル58セントで取引を終える。 ドル/円102.24 ~ 102.97 ユーロ/ドル1.1217 ~ 1.1275 ユーロ/円114.99 ~ 115.54 NYダウ -31.98 → 18,034.77 GOLD  +2.40 → 1,326.10 WTI  -1.32 → 43.58 米10年国債 -0.029 → 1.698% 本日の注目イベント 豪   豪8月雇用統計 欧   ユーロ圏7月貿易収支 英   英8月小売売上高 英   BOE金融政策発表 英   BOE議事録 米   8月小売売上高 米   新規失業保険申請件数 米   8月生産者物価指数 米   9月NY連銀製造業景気指数 米   8月鉱工業生産                      ドル円は「往って来い」の展開です。昨日の午後には103円34銭近辺までドルが買われたものの、NYでは103円台を試すこともなく、102円台前半までドル安が進みました。もともと米長期金利の上昇に支えられていたドル円は、金利が下がるとその流れは反転してしまい、昨日は金利上昇一服がドルを押し戻したかたちでした。  来週のFOMCを巡る思惑が、株と債券の下落につながり、長期金利が上昇し、「ドル高株安」の現象が起きています。昨日はそれに加え、WTI原油価格が続落し、ほぼ2週間ぶりの安値を付け、株価を押し下げています。先週の原油在庫が予想外に減少したものの、製油所が数週間内にメンテナンスで操業停止に入るため、原油在庫は再び膨張すると見込まれている(ブルームバーグ)ことが売り材料となっています。  原油価格が43ドル台半ばまで下げたことで、昨日はエネルギー株が大きく売られ、株価の下げを主導したかたちです。NYダウは辛うじて1万8000ドル台は維持していますが、この大台を割り込むと下げが拡大する懸念もあります。ダウは8月半ばには1万8600ドル台の最高値を記録し、その後は底堅い動きを見せていましたが、先週からは利上げが意識され売り圧力が増している状況です。そもそも現在の株価が「買われすぎ」との指摘が一部にはありますが、米国では歴史的な低金利が続き、配当利回りが長期債の利回りを上回っている投資環境の中では、安定的に資金流入があると見られます。また、仮に年内1回の利上げがあったとしても、今後も引き続き緩やかな利上げペースが見込まれており、米株価の長期低迷は予想しにくいと思われます。  いよいよ来週には日米の金融会合が同時に開催されます。市場の関心は、FRBよりも日銀と見られます。「総括的な検証」を行うことになっていますが、日銀がこれまでの政策をどのように総括し、そしてこれから何を行うのかが最大の焦点です。報道ではマイナス金利の深堀を進めるのではないかとのことですが、マイナス金利がさらに拡大しても、それが株高・円安にはつながらず、金利だけが下がるといった「負の影響」も懸念されます。事実マイナス金利が0.3%まで拡大した7月下旬でも、ドル円は104円台で上値は重く、株価も低調でした。果たして、来週の政策変更がマーケットにどのような影響を与えるのか、じっくりと見てみたいと思います。本日は米国で小売売上高やNY連銀製造業景気指数など、そこそこ重要な経済指標が発表され、その結果次第で利上げ観測も上下します。値動きもある程度出るのではないかと思われ、レンジは101円80銭~103円30銭程度を予想します。また原油価格の動きも注意が必要で、ここから一段と下げるようだと、波乱要因となります。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
東京市場で103円台前半まで上昇したドル円は株価が下げ、さらに長期金利が低下したことで反落。102円24銭までドル安が進み、日米の中銀政策会合までは神経質な展開が続く。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-09-15 09:15