今週の為替相場見通し(2016年9月19日~)=為替王

 ドル円相場は、先週は102円を挟んだ水準(101円~103円)で小刻みに変動しました。週明けも同じような状況が続くと思われますが、注目されるのは、21日水曜日に予定されている日米の金融政策。どのような政策が発表されるかによって、為替が久しぶりに大きく動く可能性もありそうです。  まず予想しやすいのがアメリカの金融政策。21日の夜(日本時間の22日未明)に、アメリカの金融政策を決める委員会(FOMC)の結果発表が予定されています。2~3週間前は、アメリカはいよいよ今年初めて利上げに踏み切るとの見方も浮上していたのですが、現時点で「利上げの確率はかなり低い」と見てよいかと思います。理由は、今月これまで発表された各種経済指標が、「悪い」ということでもないのですが、「利上げするほど良い」というわけでもなく、今年これまでずっと変更なしで維持してきたのに、今回、あえて利上げを決断するほどの強い根拠はないように思われます。  また、アメリカ国内の専門家の予想・主張をざっと見渡しても、8~9割くらいの専門家が、「利上げ無しと予想」、または「利上げすべきでないと主張」しているような印象です。ドル円相場への影響としましては、すでに「利上げ無し」の雰囲気が広まっており、万が一、利上げのサプライズがあれば、円安(ドル高)に急に動くシナリオが考えられますが、おそらく何も変更なしで、その場合は、多少、円高(ドル安)になるかもしれないといった程度ではないかと思われます。もっとも、今回の結果よりも、同時に声明で発表される、今後のスタンス(近いうちの利上げを計画しているのかどうか)が、より大きな影響を与えるでしょう。  一方、予想が難しいのが日本(日銀)の金融政策。これまで「市場との対話」を無視して、やたらとサプライズを演出して、結果的に、当初の狙いとは正反対の「円高」と「株安」を招いてしまい、完全に自爆してしまった日銀の黒田総裁。今までの悪行が積み重なって、完全に日銀と市場との間に溝が出来てしまい、今回もまた、安定することが望ましい為替市場が、黒田日銀のせいで乱高下することが想定されます。専門家の見方もまちまちで、何らかの追加策が発表されると予想する人も多いのですが、しかし、その追加策の内容や程度も、いろんなパターンが考えられ、政策を予想して、どちらか決め打ちするのはほぼ不可能な情勢です。  そこで頼みの綱は、やはりチャート分析。上下のポイントは近いところにあり、上方向は102円台半ばの水準。この水準をしっかり上抜けると、そのまま今月の高値圏104円台へ上昇することが想定されます。一方、気をつけたい下方向のポイントは101円台で、特に101円台後半の水準。先週後半も101円台後半の水準で下支えされましたが、今週もし、101円台後半のポイントを完全に下抜けますと、100円近辺へと円高が進む流れになります。そうなりますと、また8月と同じように100円を少し割れたり、また、お約束の「為替市場を注視している」といった口先介入の発言が出てきて少し円安に戻ったり、そんな展開が想定されます。  今の段階でこれを言うのは早いかもしれませんが、もしも、100円を割れたらどうなるのか? ずるずる円高が進むのか? 昔みたいに80円台に突入したりするほど円高に向かうのか? 現状、さすがに、そこまで大幅かつ一方的に円高が進む可能性は低いと見ています。仮に、100円を割れて円高が進んだ場合でも、そもそもまず100円近辺が節目になっており、その水準では下支えされやすく、その次に98円近辺にもやや大きな節目があり、その先は95~96円も大きな節目になっており、そのような形で、重要な下値ポイントがいくつも並んでいますので、それらを一気に突破することは考えにくく、100円を割れても、ざっくり言えば90円台後半(95円以上の水準)のどこかで止まって反発すると考えるのが自然かなと思います。とりあえず今週は、当面の重要な下方ポイント101円台後半をキープできるのか、割れるのかが非常に注目されます。(執筆者:為替王)
ドル円相場は、先週は102円を挟んだ水準(101円~103円)で小刻みに変動しました。
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2016-09-19 09:45