【本日注目の通貨ペア】メキシコ/円:追い風どこまで?

 28日に行われた石油輸出国機構(OPEC)の非公式会合で、予想外の減産合意に至った事は原油輸出国であるメキシコにとってプラスの材料だ。27日の米大統領候補による討論会で、メキシコに敵対的なトランプ候補が劣勢と受け止められた事も好印象だろう。さらに、本日のメキシコ中銀理事会では政策金利を4.25%から4.75%に引き上げるとの予想が優勢となっており、ここ数日間は、メキシコペソにとって強烈な追い風が吹き続けている。そうした中、メキシコペソ/円は26日に付けた過去最安値5.000円から5.22円台へと反発しており、9月の下げ幅の半値戻し(5.295円)を視野に入れた堅調な動きとなっている。  ただし、OPECの減産合意は、削減率が最大でも2%程度(8月実績比)に留まる点などから、原油相場を一段と押し上げるには力不足との見方が根強い。「トランプ・リスク」の後退についても、討論会の評価を他所に世論調査は接戦となっており、支持率に目立った差が付いていないのが実情だ(リアル・クリア・ポリティカルの調査によると、クリントン候補支持46.7%に対してトランプ候補支持は44.3%)。メキシコ中銀の利上げについても、現地エコノミスト27人の予想は、利上げ15人に対して据置き12人と割れている。足元の強烈な追い風が、急激にその風向きを変えるリスクを意識しておかざるを得ない状況だろう。  もっとも、このまま風向きが変わらなければ(原油高継続、トランプ候補支持率低下、メキシコ中銀利上げ)、メキシコペソ/円はさらに上値を拡大する公算が大きい。投機筋のペソショート(売りポジション)が嵩んでいるだけに、月初来高値(5.591円)前後も十分に射程圏内と考えられる。メキシコペソ/円相場は、風向きの変化を機敏に読む反射神経が求められる局面に差し掛かったと言えるだろう。
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2016-09-29 17:45