【為替本日の注目点】ドル円一段と上昇

ドル円は103円台に乗せ、103円67銭まで買われた。ISM非製造業景況指数が事前予想を大きく上回ったことが利上げ観測につながり、ドルを押し上げた。ユーロドルは引き続き動意を見せず、1.12を挟んだもみ合い。ユーロ円が116円台前半と、約2カ月半ぶりの円安水準に。株式市場は反発。利上げ観測は高まったものの、米景気そのものへの楽観論が台頭。ダウは112ドル高で、主要指数は揃って上昇。債券相場は4日続落。良好な経済指標に売りが優勢となり、長期金利は約3週間ぶりに1.7%台まで上昇。金は続落。原油価格はハリケーンの影響も予想され50ドルに迫る。
9月ADP雇用者数 → 15.4万人
8月貿易収支 → -407億ドル
9月ISM非製造業景況指数 → 57.1
ドル/円102.85 ~ 103.67
ユーロ/ドル1.1190 ~ 1.1220
ユーロ/円115.34 ~ 116.25
NYダウ +112.58 → 18,281.03ドル
GOLD -1.11 → 1,268.60ドル
WTI +1.14 → 49.83ドル
米10年国債 +0.016 → 1.702 %
本日の注目イベント
豪 豪8月貿易収支
欧 ECB議事要旨
米 新規失業保険申請件数
米 G20(ワシントン)
加 カナダ8月建設許可件数
ドル円は連日上値を切り上げる形で、103円台半ばまで上昇してきました。米経済指標が上振れし、連銀総裁の相次ぐタカ派発言に、米長期金利が1.7%台まで上昇し、これがドル高を演出している構図です。
昨日のNY市場ではADP雇用者数は予想を下回りドルが売られる場面もありましたが、その後に発表されたISM非製造業景況指数が予想を大きく上回ったことがドルの続伸につながりました。利上げ観測の高まりから連日、安全資産の債券が売られ、市場はにわかにリスクオンの流れに傾き、これが円売りにつながっていると言えます。足元ではドル円で、円安が進んでいるだけでなく、対ユーロや豪ドルでも円の下落が顕著です。
9月のISM非製造業景況指数は「57.1」で、昨年10月以来1年ぶりの高水準です。項目別では、ここでも雇用指数が前月の「50.7」から「57.2」と大きく伸びており、先日の製造業景況指数と同様な傾向を示しています。ここから推測すると、明日の雇用統計もまずまずの数字が予想されます。ただ、今回の数字の上振れは先月の反動によるものだとの見方もあります。
良好な経済指標に加え、要人発言でも引き続きタカ派的な発言が飛び出しています。リッチモンド連銀のラッカー総裁は前日に引き続き、「金利をもっと急速に引き上げる強い論拠がある」と述べ、シカゴ連銀のエバンス総裁も「11月にも利上げはあり得る」との認識を示しています。
経済指標の上振れ、相次ぐ連銀総裁のタカ派的な発言、さらには金利の上昇に原油高も加わり、これだけ材料が揃えばドルが買われるのも無理はありません。むしろ、では何故9月のFOMCで利上げをしなかったのかと考えてしまいます。これで、12月の利上げはさらに確実性を増したと思われますが、この利上げが11月のFOMCへと前倒しになるのかどうかが次の焦点です。
個人的にはまだドルの上昇を全面的に支持するわけにはいかないと思っていますが、テクニカルでは非常に重要な局面にさし掛かって来ました。すでに、今年の2月のドル高値から描くことの出来る「レジスタンスライン」を上抜けしてきました。この上抜けは、もちろん今年初めてのことです。ひょっとすると、ドルの底値を確認した可能性もあるかもしれません。現時点ではまだ日足の「雲」を明確に上抜けしてはいないため、今日と、明日の相場次第では、こちらも上抜けして、トレンドの転換を示すことになるのかもしれません。
こうなると明日の雇用統計が益々大きな意味合いを持ってきます。ここで一気に104~105円を試すようだと、上記トレンドの転換が確認されることになり、下振れするようだと再びレンジ内取引に押し戻されることになるからです。本日は102円80銭~104円程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は103円台に乗せ、103円67銭まで買われた。ISM非製造業景況指数が事前予想を大きく上回ったことが利上げ観測につながり、ドルを押し上げた。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-10-06 09:15