【為替本日の注目点】ドル円105円台半ばから反落

ドル円はGDP速報値が2.9%だったことで上昇し、105円54銭までドル高が進む。その後、FBIがクリントン大統領候補のメール問題を再調査するとの報道でドルが急落し104円台半ばまで売られる。ユーロドルは緩やかに続伸。1.0992まで買われ、1週間ぶりのユーロ高水準に。
株式市場は、朝方は上昇したもののクリントン候補のメール問題で反落。ダウは8ドル下げ、その他の指数も揃って下落。債券相場は小幅に反発。GDPを受けて一時は1.87%台まで上昇したが、引け値では1.84%まで低下。金は続伸し1276ドル台に。原油も売られ48ドル台後半に。
7-9月GDP(速報値) → 2.9%
10月ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値) → 87.2
ドル/円104.47 ~ 105.54
ユーロ/ドル1.0912 ~ 1.0992
ユーロ/円114.77 ~ 115.32
NYダウ -8.49 → 18,161.19ドル
GOLD +7.30 → 1,276.80ドル
WTI -1.02 →48.70 ドル
米10年国債 -0.007 → 1.847%
本日の注目イベント
日 9月鉱工業生産
欧 ユーロ圏7-9月期GDP(速報値)
欧 ユーロ圏10月消費者物価指数(速報値)
英 英9月消費者信用残高
米 9月個人所得
米 9月個人支出
米 9月PCEコアデフレーター
米 10月シカゴ購買部協会景気指数
米第3四半期GDPは市場予想を大きく超える2.9%でした。GDPの上振れを好感して発表直後には株価が上昇し、長期金利も上昇。ドル円は一時105円台半ばまでドル高が進みましたが、その後の思わぬニュースが「リスクオン」を後退させました。FBIがクリントン候補が国務長官時代に私的な電子メールを使っていた問題を巡り捜査を再開したとのニュ-スです。来月8日の大統領選では3回の公開テレビ討論会を経て、市場はほぼクリントン大統領をイメージしていましたが、FBIの捜査再開で不透明感が漂い始め、安全資産が買い戻されています。ブルームバーグによると、クリントン候補はこの問題に対して「不正行為はないと確信している」とのコメントを発表しています。
ドル円は9月初旬の100円08銭を底値に、約5円50銭もドル高が進みました。テクニカルでは「ダブルボトム」というより、100円近辺からは「トリプルボトム」を形成し上昇してきました。この間、シカゴ先物市場における投機筋も「円買いドル売り」ポジションを大きく縮小させています。上記クリントン候補のメール問題で一旦ドルが売られていますが、ここはFIBの捜査の進展を見極めるしかありません。クリントン氏が自ら述べているように不正がないとしたら、やはりドルが買われる展開が見込めると思われます。いずれにしても、今回の大統領選ではどちらが大統領になったとしても、後味の悪さが残る、ある意味歴史的な大統領選になるようです。
GDP2.9%はややサプライズでした。この数字はここ2年で最大の伸びとなりましたが、その内訳を見ると在庫の伸びと、大豆の輸出増加が反映されたものでした。(ブルームバーグ)米GDPの7割以上は個人消費が占めていると言われていますが、その個人消費は2.1%増と、前期の4.3%増に比べると減速しており、個人消費は依然として盛り上がりに欠けることが分かります。大統領選を巡る不透明感がやや増してきましたが、それでもクリントン氏有利の状況は変わらないと思いますが、仮に共和党候補がトランプ氏でなかったら、結果はさらに読みにくい状況になっていた可能性もあります。
今後は米長期金利の行方も重要なポイントになってくると思われますが、長期金利は上昇傾向にあります。ドル円は105円台半ばまで上昇したことから、103円~108円のレンジに入ったのではないかと思われます。本日の予想レンジは104円~105円程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円はGDP速報値が2.9%だったことで上昇し、105円54銭までドル高が進む。その後、FBIがクリントン大統領候補のメール問題を再調査するとの報道でドルが急落し104円台半ばまで売られる。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-10-31 09:30