【為替本日の注目点】ドル高、株高、金利高継続

ドル円は欧州からNYにかけてさらに上昇し、107円に迫る水準までドル高が進行。トランプ新大統領への期待とインフレ率が高まるとの観測がドルを押し上げる。ユーロドルは続落し1.0872まで売られたが、下落の勢いは緩やか。
株式市場は高安まちまち。ダウは大幅に続伸し最高値を更新。一方ナスダックは42ポイント反落。金利上昇が明暗を分けた。債券相場は続落。次期政権では歳出を大幅に増やすとの見方が重石となり長期金利は2.14%台まで上昇。ドル高を背景に、金と原油は反落。
新規失業保険申請件数 → 25.4万件
10月財政収支 → -442億ドル
ドル/円106.25 ~ 106.95
ユーロ/ドル1.0872 ~ 1.0911
ユーロ/円115.77 ~ 116.57
NYダウ +218.19 → 18,807.88ドル
GOLD -7.10 → 1,266.40ドル
WTI -0.61 →44.66 ドル
米10年国債 +0.083 → 2.140%
本日の注目イベント
独 独10月消費者物価指数(改定値)
米 NY債券休場(ベテランズデー)
米 11月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)
米 フィッシャー・FRB副議長講演
トランプ効果が継続しドル円は一段と上昇。NY市場では106円95銭までドルが買われ、トランプショックでドルが売られた9日の底値からは約6円ものドル高に振れています。株式市場ではNYダウが連日大幅高を演じ、昨日は最高値を更新する勢いです。一方、債券市場では新政権が公共事業などを増やし、その財源確保のため国債の増発に踏み切るとの読みから、債券価格が大きく下落し、長期金利が大幅に上昇しています。トランプ氏は移民問題にも厳しい態度で臨むと見られ、労働力不足から賃金が上昇するとの見立てもあり、これも金利上昇を後押ししている面もあります。
このように株高、金利高がドルを押し上げている構図が鮮明になっていますが、新政権に関しては、まだかなりの部分が未知数です。このまま110円方向に向って行くかどうかも不透明で、個人的にはトランプ大統領に対しては、楽観的過ぎるのではないかと懸念しています。
トランプ氏が新大統領に就任することに対し、全米10都市ほどで反対のデモがおきており、若者を中心に「NOT MY RESIDENT」と書かれたプラカードを掲げ反対運動が行っています。このような反対運動は、新大統領が決まった状況では異例なことだそうです。今回の選挙では、選挙人獲得数ではトランプ氏の圧勝でしたが、獲得した票ではクリントン氏がトランプ氏を21万票あまり上回っています。投票した半分以上の国民がトランプ氏を支持しなかったという事実が、今後の政権運営を不透明にしています。
ドル円は107円に迫る水準まで買われ、7月21日以来のドル高水準を記録しました。テクニカルで見ても、ドルの上昇傾向がはっきりしています。103円―108円程度の新しいレンジに入った可能性が高いと思われます。ただここ2日間の上昇スピードは速すぎるため、ここからドルを買って追随するのにはためらいますが、ある程度下がったところは拾っておく必要があろうかと思います。そして、ひとまず落ち着く水準はどこなのかを探ることになります。本日も米株高を好感して日本株も上昇が見込まれます。それに伴ってドル円も上値を試すことになりそうです。ドル円も株もどの辺りで利益確定の売りがでるのか、あるいはどの水準で買われ過ぎ感が出るのかを探りたいと思います。予想レンジは106円~107円50銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は欧州からNYにかけてさらに上昇し、107円に迫る水準までドル高が進行。トランプ新大統領への期待とインフレ率が高まるとの観測がドルを押し上げる。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-11-11 09:30