【為替本日の注目点】ドル円114円台後半まで上昇後下落

原油価格が51ドル台まで上昇し、長期金利も2.44%台まで上昇したことでドル円再び114円台後半まで買われた。ただ、その後は4日のイタリアでの国民投票に備え、ポジションを調整する動きから114円台前半まで押し戻される。
ユーロドルは引き続き1.06を挟んだ展開。後場ドル安が進み1.0669近辺まで買われたが、この水準でキャップされる流れが継続。株式市場はまちまち。金融やエネルギーセクターは買われたものの、ハイテク株は総じて軟調。ダウは68ドル上昇し最高値を更新したが、ナスダックは72ポイントの大幅安。
債券相場は続落。原油価格の上昇もあり、インフレ懸念が高まった。長期金利は2.44%台まで上昇し、ドル高を牽引。ドル高の影響から金は続落。原油価格は前日のOPEC総会での合意を引き継ぎ続伸。前日比1ドル62セント上昇し51ドル台に乗せる。
新規失業保険申請件数 → 26.8万件
11月ISM製造業景況指数 → 53.2
ドル/円113.92 ~ 114.73
ユーロ/ドル1.0585 ~ 1.0669
ユーロ/円121.38 ~ 121.80
NYダウ +68.35 → 19,191.93ドル
GOLD -4.50 →1,169.40ドル
WTI +1.62 → 51.06 ドル
米10年国債 +0.064 → 2.444%
本日の注目イベント
豪 豪10月小売売上高
日 11月マネタリーベース
米 11月雇用統計
米 ブレイナード・FRB理事講演
米 タルーロ・FRB理事講演
加 カナダ11月失業率
加 カナダ11月就業者数
前日のOPEC総会で減産に合意したことで、WTI原油価格はこの日も続伸し、51ドル台に乗せて来ました。エネルギーセクターが買われ、この日のNYダウは68ドル上昇し、再び最高値を更新しています。トランプ新政権では金融規制緩和が実施されるとの見方から金融株も連日買われ、ダウ指数の上昇を牽引しています。
一方昨日もテクノロジー株は売られ、アップルやIBMなどは値を下げました。トランプ政権の貿易政策が大型ハイテク株には不利に働くとの見方が背景になっているようです。また、原油価格の上昇は将来のインフレに繋がることから、イールドカーブのスティープ化が銀行収益に貢献するといった見方もあります。
日本の長期金利は日銀の金融政策でゼロ近辺に押さえられており、新政権の大規模な財政出動で金利上昇圧力の高まっている米長期金利との金利差が徐々に拡大しており、これが足元の「ドルブル」を醸成していることは明らかです。昨日のNYでも、ドル円は114円台後半まで買われましたが、その後は急速に下げています。これは、4日日曜日にはイタリアで憲法改正の是非を問う国民投票が行われることで、Brexitの再来を予想する向きもあり、一旦ポジションを手仕舞う動きに押されたものでした
米国のファンダメンタルズは引き続き好調です。昨日発表された11月のISM製造業景況指数は「53.2」と、市場予想を上回り、3カ月連続で節目の「50」を上回っています。もともと米ファンダメンタルズは良好でしたが、中国リスクや原油価格あるいはBrexitなど、外部環境の不安定さが利上げを阻んでいた経緯があります。今月のFOMCでの利上げは確実で、この状況が続けば来年も3回程度の利上げを見込めることも可能になってきそうで、ドルをサポートすることになります。
急激なドル高になかなか乗り切れない投資家も多いと思います。このレベルで買っても、いつはしごを外されるのか恐怖心が先立ちます。それでも連日海外市場に入ると「判で押したように」ドルが上昇します。焦る必要はありませんが、押し目の幅を少し浅くするなど工夫して、相場に乗るしかありません。やや深めのストップを入れながらドルロングを構築する方が、足元の流れに合っていそうです。本日は、113円50銭~115円銭程度を予想しますが、雇用統計の振れ具合ではどちらにも抜ける可能性はあります。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)
原油価格が51ドル台まで上昇し、長期金利も2.44%台まで上昇したことでドル円再び114円台後半まで買われた。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-12-02 09:30