【本日注目の通貨ペア】ユーロ/米ドル:米雇用統計と伊国民投票

ユーロ/ドル相場は、米11月雇用統計と伊国民投票という2つの変動要因に身構える必要がある。
2日(金)に発表される米11月雇用統計は、非農業部門雇用者数が18.0万人増、失業率は4.9%、平均時給は前月比+0.2%と比較的良好な結果が見込まれている。今回の雇用統計は12月利上げに向けた最終関門との位置付けであり、よほどの悪化がない限り利上げ期待が萎む事はなさそうだ。また、トランプ相場によるドル高の持続性にも大きく影響すると見られ、雇用統計が「そこそこ」であってもユーロにとっては逆風となりやすい地合いだろう。
4日(日)に行われる伊国民投票は、ユーロにとってより深刻な事態を招く可能性があるイベントと言えそうだ。表面的には議会改革のための憲法改正を問う国民投票だが、事実上はレンツィ政権に対する信任投票であり、確認できる限りで最新の世論調査では憲法改正に賛成(政権信任)が46.2%、反対(政権不信任)が53.8%となっている。仮に、レンツィ首相が退任となれば、前倒しで総選挙が行われポピュリスト(大衆迎合的)政党への支持が高まる可能性がある。加えて、イタリア経済の泣き所である銀行の不良債権問題が再燃しかねない情勢となる。仮に国民投票が否決されても、こうした懸念が一気に高まる訳ではなかろうが、ユーロの重しとなる可能性は非常に高い。
むろん、2つの重要イベントを無難に乗り切ればショートポジションが膨らんでいるユーロは大きく買い戻される事になるだろう。特に、伊国民投票が賛成多数となればユーロ買いが活発化する公算が大きい。戦略的にはユーロ売りに分があると見るが、厳重なポジション管理が求められる局面でもあるだろう。(執筆:外為どっとコム総合研究所 編集担当:サーチナ・メディア事業部) (イメージ写真提供:123RF)
ユーロ/ドル相場は、米11月雇用統計と伊国民投票という2つの変動要因に身構える必要がある。(イメージ写真提供:123RF)
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2016-12-02 15:45