寿スピリッツは急騰後の調整完了、クリスマス関連人気加わり再上昇へ

  菓子製造販売の寿スピリッツ <2222> (東2)の株価は年初来高値を更新して一気に水準を切り上げた。一旦は反動局面だが、好業績を評価する流れに変化はなく、11月に発表した「栃の実」の特許取得も支援材料だ。   「ラングドシャ」ブランドなどを展開する山陰地区の寿製菓、「ルタオ」ブランドなどを展開する北海道のケイシイシイ、首都圏で洋菓子を多ブランド展開するシュクレイ、「赤い風船」ブランドなどを展開する九州の九十九島グループなどを傘下に擁し、地域限定ブランド菓子を製造・販売している。駅・空港・高速道路など交通機関チャネルの出店・販売比率が高いことも特徴であり、訪日外国人など観光客の増加は追い風となる。   企業ビジョンとして「全国各地のお菓子のオリジナルブランドとショップブランドの総合プロデューサー」を掲げ、中期事業戦略で新ブランド・新商品・新店舗創り、新ビジネス開発、海外展開を推進している。新規分野としては、ジャパルシーが健康食品「栃(とち)」と「藍(あい)」を販売し、ジュテックスは通販基幹業務システムサービスを提供する。海外展開では13年7月、台湾台北市に海外初出店となるカフェ店舗「KONAYUKI」を立ち上げた。   11月28日には、主力商品の「とち餅」や健康茶「栃の実茶」の原料として使用している「栃の実」に含まれるポリフェノールを「ヘリコバクター・ピロリ接着抑制剤」として、特許を取得した(13年11月8日付)と発表している。   今期(14年3月期)連結業績見通しは売上高が前期比5.3%増の217億50百万円、営業利益が同12.2%増の21億円、経常利益が同11.1%増の21億円、純利益が同12.2%増の11億70百万円としている。新規出店、首都圏での洋菓子販売強化、遷宮イベント開催の出雲や伊勢方面での販売強化、新規事業の本格化、製造採算の改善などで販管費の増加を吸収して最高益更新の見込みだ。   寿製菓、ケイシイシイ、シュクレイなどの販売が好調であり、第2四半期累計(4月~9月)が期初計画を上回ったこと、需要期となる下期の構成比が高い収益構造であること、観光客の増加も追い風となることなどを考慮すれば、通期増額の可能性があるだろう。   株価の動きを見ると、7月下旬以降の1250円~1300円近辺でのモミ合い展開から上放れ、12月6日に1510円を付けて3月高値1462円を突破した。さらに12月13日に1921円まで急伸する場面があった。11月28日発表の「栃の実」の特許取得も材料視されたようだ。足元は反動局面だが、好業績を評価する流れに変化はないだろう。   12月19日の終値1567円を指標面で見ると、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS112円79銭で算出)は13~14倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間30円で算出)は1.9%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS683円47銭で算出)は2.3倍近辺である。週足チャートで見ると13週移動平均線が上向いてサポートラインとなりそうだ。また日足チャートで見ると25日移動平均線が接近して目先の過熱感が解消された。強基調に変化はなく、再動意のタイミングだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
菓子製造販売の寿スピリッツ<2222>(東2)の株価は年初来高値を更新して一気に水準を切り上げた。一旦は反動局面だが、好業績を評価する流れに変化はなく、11月に発表した「栃の実」の特許取得も支援材料だ。
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2013-12-20 09:30