【香港ＩＰＯ】芸能事務所最大手の楽華娯楽集団、初値は公開価格を３７．２５％上回る５．６香港ドル

　中国の芸能事務所、楽華娯楽集団＜ＹＨエンターテインメント・グループ＞（０２３０６／香港）が１月１９日、香港証券取引所のメインボードに新規上場した。公開価格４．０８香港ドルに対し、初値は３７．２５％高い５．６０香港ドルだった。終値は同４７．５５％高の６．０２ドルだった。 　同社は２００９年設立。中国の芸能人マネジメント会社大手で、２１年の売上ベースで中国の芸能人マネジメント市場シェアが１．９％と業界トップを誇る。芸能人のマネジメントのほか、音楽著作権ビジネス、エンターテインメント事業を手掛けている。著名俳優・歌手のワン・イーボー（王一博）をはじめ、目論見書発行時点で６９人の芸能人、５９人の練習生が所属している。音楽著作権ビジネスでは契約アーティストの作品約１２００曲のほか、ライセンス契約を結んだ作品５万６０００曲以上を扱う。エンターテインメント事業ではバーチャルアイドルのプロモーションも行っており、５人組のバーチャル女性アイドルグループ「Ａ−ＳＯＵＬ」が２０年１１月にデビューしている。 　２１年１２月期の売上高は１２億９０４４万人民元（前期比３９．９６％増）、純利益は３億３５３３万元（同１４．８６％増）。２２年１〜９月期の売上高は７億５２６２万元（前年同期比１５．９２％減）、純利益は１３億４４６６万元（同５．６８倍）。 　新規上場に伴い調達予定の約４億３７４０万香港ドル（約７１億円）は、約４５％を中国での芸能人トレーニングセンター整備に、約１５％を芸能人の中国におけるプロモーション強化に、約１５％を音楽コンテンツライブラリの拡大に、約１５％を劇場、博物館、ショップ、カフェなどを含むエンターテインメント施設の建設に、約５％を東南アジア、米国、日本など中国以外における芸能人のプロモーションに用いる。（編集担当：今関忠馬）（イメージ写真提供：１２３ＲＦ）