【上海IPO】中信金属が上場、初値は公開価格を35.11%上回る8.89元

 中信金属(601061/上海)、江西省塩業集団(601065/上海)、柏誠系統科技(601133/上海)が4月10日、上海証券取引所のメインボードに新規上場した。  中信金属の初値は、公開価格6.58元を35.11%上回る8.89元だった。終値は同70.82%高の11.24元だった。  同社は1988年設立の国有企業で、2018年に株式会社化した。金属および鉱産物の取引を主業務としており、鉄鉱石、鋼材、ニオブ、銅、アルミニウムなどを取り扱っている。中でも鉄鉱石の年間取引量は5000万トンで国内業者内でトップクラスであるほか、ニオブ生産の世界最大手であるブラジルCBMM製品の流通を扱う唯一の中国企業であり、中国国内のニオブ製品取扱市場シェアは約80%で1位となっている。    22年12月期の売上高は1191億7472万元(前期比5.64%増)、純利益は22億1535万元(同21.55%増)。23年1〜3月期の売上高は250億〜260億円(前年同期比2.39%減〜1.51%増)、純利益は3億7000万〜5億2000万元(同28.72%減〜0.17%増)。  新規上場に伴い調達予定の39億9993万元(約770億円)は、約18%の7億536万元を調達・販売・サービスネットワーク構築プロジェクトに、約5%の2億1498万元を情報化建設プロジェクトに、約77%の30億7958万元を流動資金の補充に用いる。  江西省塩業集団の初値は、公開価格は10.36元を30.40%上回る13.51元だった。終値は同57.34%高い16.30元だった。  同社は1989年の設立で、16年に株式会社化した。江西省内最大の塩資源総合開発利用企業で、食塩、工業用塩、無水硫酸ナトリウムなどの塩製品、炭酸ナトリウム、重曹などの化学工業用品の生産、販売を主業務とする。塩の年間生産能力は265万トンで生産規模、技術いずれにおいても中国国内の製塩業界で上位にある。江西省内では食塩市場シェア70%以上を誇るほか、香港、台湾などの地域、韓国、マレーシアなどの国にも食塩の販売網を広げている。    22年12月期の売上高は29億3612万元(前期比42.86%増)、純利益は4億4257万元(同2.34倍)。23年1〜3月期の業績予測は、売上高が6億5000万〜6億8000万元(前年同期比3.86%減〜0.57%増)、純利益が8100万〜8600万元(同2.09%減〜3.82%増)。  新規上場に伴い調達予定の9億4981万元(約183億円)は、約52%の5億元を年産60万トンの塩製品スマート化生産技術改良プロジェクトに、約16%の8643万元をマーケティングネットワークのアップグレード・ブランドPRプロジェクトに、約22%の2億1000万元を流動資金の補充に用いる。  柏誠系統科技の初値は、公開価格11.66元を79.16%上回る20.89元。終値は同2.11倍の24.56元まで上昇した。  同社は94年設立の民営企業で、06年に株式会社化した。新型ディスプレイ、バイオ科学、食品、薬品などハイテク分野向けにクリーンルームシステムの設計から設置、運営までのワンストップ式のソリューションプランを提供する。これまでにサムスン電子、SKハイニックス、長江メモリ、中国中車、京東方、華星光電、アストラゼネカ、ベーリンガーインゲルハイム、スターバックスなど各分野の国内外大手企業と提携関係を持ってきた。  22年12月期の売上高は27億5146万元(前期比0.33%増)、純利益は2億5084万元(同65.18%増)23年1〜3月期の業績予測は売上高が5億〜6億元(前年同期比15%減〜3%増)、純利益は4000万〜5000万元(同7%減〜17%増)。  新規上場に伴い調達予定の4億7027万元(約90億円)は、約34%の1億5770万元をプレハブ式クリーンルーム用機械・電気モジュール生産拠点建設プロジェクトに、約22%の1億257万元を研究開発センター建設プロジェクトに、約45%の2億1000万元を流動資金の補充に用いる。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)
中信金属(601061/上海)、江西省塩業集団(601065/上海)、柏誠系統科技(601133/上海)が4月10日、上海証券取引所のメインボードに新規上場した。(イメージ写真提供:123RF)
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2023-04-10 20:00