【為替本日の注目点】NY3主要指数続伸

 ドル円は明日17日のFOMC会合を控え小動き。終始147円台で推移し、値幅も25銭程度にとどまる。ユーロドルも終日1.17台で推移。株式市場は3指数が揃って続伸し、S&P500とナスダックは最高値を更新。アルファベットが大きく買われ、時価総額で4社目となる3兆ドルの大台に乗せる。債券は買われ、長期金利は4.03%台に低下。金は続伸し、原油も買われる。 9月NY連銀製造業景況指数 → -8.7 ドル/円 147.24 ~ 147.47 ユーロ/ドル 1.1751 ~ 1.1774 ユーロ/円 173.18 ~ 173.45 NYダウ +49.23 → 45,883.45 GOLD +32.60 → 3,719.00ドル WTI +0.61 → 63.30 米10年国債 -0.034 → 4.038% 【本日の注目イベント】 英 英8月失業率 英 英ILO失業率(5-7月) 独 独9月ZEW景気期待指数 欧 ユーロ圏7月鉱工業生産 米 8月小売売上高 米 8月輸入物価指数 米 8月輸出物価指数 米 8月鉱工業生産 米 8月設備稼働率 米 9月NAHB住宅市場指数 加 カナダ8月消費者物価指数  17日のFOMC会合を前に、市場はその結果を見極めたいとして、大きな動きは見られません。もっとも、今会合での利下げ確率はほぼ100%であることから、その結果次第では、長らく続いているドル円のレンジ、147円台を中心に146円台半ばから148円台後半のどちらも抜け切れないことも考えられます。焦点は、利下げの幅と、その後のパウエル議長の会見内容です。市場では50bpの利下げを予想する向きもかなり増えていますが、筆者は25bpかと予想しています。理由は、労働市場の鈍化は鮮明ですが、一方でインフレ率はFRBの目標である2%を超え、やや上昇傾向が見られるからです。ここはひとまず「25bpの利下げを行い、その後のデータを確認したい」とすると予想しています。  トランプ大統領は14日、今週のFOMC会合に先立ち、「大幅な利下げがあると思う。利下げにはうってつけの状況だ」と述べていました。トランプ氏はパウエル議長に対して利下げを強く要求しており、辞任を促す発言も繰り返してきました。仮に筆者の予想通りだったとしたら、きっとトランプ氏は、「また遅すぎるパウエルがやってしまった」と、強く批判することは必至でしょう。また25bpの場合、ドルが買われる可能性もないとは言えません。ブルームバーグは、「市場にとってのリスクは、パウエルFRB議長らが市場は行き過ぎていると示唆することだ。インフレ率は依然としてFRBの目標を上回り、物価への関税の影響も続いている。このため市場が見込むよりも当局は金融緩和に慎重なアプローチを取るつもりなのかを測る手がかりとして、パウエル氏の発言や連邦公開市場委員会参加者によるドットプロット(金利予測分布図)が注目される」と論じています。  トランプ政権は米東部時間16日午前0時1分(日本時間16日午後1時1分)、日本への自動車関税を引き下げ、同日連邦官報に掲載する予定です。既存の関税2.5%を合わせると、日本から米国に輸出する自動車の関税負担は27.5%から15%に下がることになり、これで日本に対するトランプ関税は一旦収束することになります。一方、インドに対しては一時50%の関税を課すと恫喝していましたが、米政府代表団が15日夜にインド入りし、通商協議を行う予定です。対立点の解消に向け、両国が歩み寄りつつあるようです。  トランプ大統領は15日、ベネズエラから違法薬物を運んでいたとされる船舶を米軍が再び攻撃したことを明らかにしました。トランプ氏はSNSの投稿で、「米軍が米南方軍の管轄区域において、極めて暴力的な麻薬密売組織および麻薬テロリストを正確に特定し、2度目の実動攻撃を実施した」と公表。「この攻撃は、ベネズエラ出身の麻薬テロリストと確認された者たちが国際水域で違法な麻薬を輸送中に起きた」とも述べています。トランプ氏は今回の攻撃で「3人の男性テロリストが死亡した。米国は海上だけでなく陸上でも麻薬カルテルを攻撃する準備が整っている」と述べていました。  本日は「8月小売売上高」や「8月輸入物価指数」が発表され、結果次第では動くこともあるかもしれませんが、大幅な値動きにはつながらないと思います。  ドル円の予想レンジは146円80銭~148円程度でしょうか。 (編集担当:亜州リサーチ=サーチナ) (写真:123RF)
ドル円は明日17日のFOMC会合を控え小動き。(イメージ写真提供:123RF)
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2025-09-16 10:15