「国内株式」への資金流出入額が流入超に転換、トータルリターンで国内中小型株が浮上=DC専用ファンド(2025年9月)

 DC専用ファンドの2025年9月の純資金流出入額(速報値)は約382億円の資金流入超過になった。資金流入超過は2020年12月以降58カ月連続、流入額の規模は前月の237億円から増加した。資金流入額のトップは「先進国株式」の約158億円だった。「バランス」も約71億円、「国内株式」も約46億円の資金流入になった。「国内株式」は前月まで4カ月連続で資金流出だったが資金流入に転じた。一方、「国内債券」は約15億円の資金流出で全資産の中で唯一の資金流出になった。  DC専用ファンド全体の純資産総額は約16兆2987億円と前月から約4751億円増加して前月に続いて史上最高を更新した。純資産総額の内訳は、株式ファンド58%、債券ファンド10%、バランスファンド30%という割合で、前月と同じだった。(※個別のDC規約では、DC専用ファンド以外のファンドを制度に採用している場合があるため、DC専用ファンド全体の純資産総額は、国内DC制度全体で運用されているファンドの残高とは一致しない) ■資金流入額トップは前月同様「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」  DC専用ファンドの過去1カ月間の純資金流入額ランキングのトップは前月と同様に「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」だった。第2位にはバランス型の「マイバランス30(確定拠出年金)」が入ったものの、第3位以下は「DC米国株式インデックス・オープン(S&P500)」、「One DC米国株式(S&P500)インデックスファンド」、「野村DC外国株式インデックスF・MSCI」など先進国株式インデックスファンドが上位に並んだ。  また、第6位に「One DC国内株式インデックスファンド」、第9位に「野村 新興国株式インデックスF(確定拠出年金)」が入るなど、資金流入額ランキングのトップ10のうち9銘柄を株式インデックスファンドが占めた。株式インデックスファンドの内訳は、先進国株式が6ファンド(うち、米国S&P500が2ファンド)、国内株式が1ファンド、全世界株式(オール・カントリー)が1ファンド、新興国株式が1ファンドだった。全体的に外国株式への投資意向が強い状況が続いている。 ■トータルリターン1位は「DC次世代通信関連 世界株式戦略ファンド」  個別ファンドの過去1年間のトータルリターンランキングトップは、前月第3位だった「DC次世代通信関連 世界株式戦略ファンド」の46.67%だった。前月トップだった「DCチャイナ・6ロード」(34.31%)は第5位に落ちた。第2位は「DCダイワ中小型株ファンド」の42.24%、第3位「大和住銀DC日本株式ファンド」の34.55%、第4位が「明治安田DC中小型株式オープン」の34.52%と国内株ファンドにパフォーマンスが良い銘柄が目立った。前月第2位だった「DCニュー・チャイナ・ファンド」は31.88%で第10位に落ちた。 ◆iDeCo新規加入者数は2カ月連続で3万人超  国民年金基金連合会が10月1日に発表したiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の業務状況によると2025年8月の新規加入者数は3万1728人で前年同月比5.3%増、加入者総数は373万2735人になった。月間新規加入者数は2カ月連続で3万人を超え、前年同期比でも加入者が増加した。なお、従業員のiDeCoに企業が上乗せ拠出をするiDeCo+(イデコプラス:中小事業主掛金納付制度)は、実施事業所数は9350事業所、対象従業員数は5万9782人になった。  8月の新規加入者の内訳は、第1号加入者は3953人(前月3990人)と前年同月比7.2%減、第2号加入者は2万6528人(前月2万5260人)と同8.8%増、第3号加入者は877人(前月948人)と同22.4%減になった。第2号加入者の中で、「企業年金なし」の新規加入者が1万7268人(前月1万6883人)。「企業年金あり」が4590人(前月4593人)。共済組合員(公務員)の新規加入者は4670人(前月3784人)となった。
DC専用ファンドの2025年9月の純資金流出入額(速報値)は約382億円の資金流入超過になった。
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2025-10-08 11:15