【為替本日の注目点】ドル円150円台半ばまで反発

 前日の信用不安や米中貿易関税を巡る懸念が一旦緩和したことでドル円は反発。150円台を回復し、150円64銭までドルが買われる。ユーロドルは動かず。1.16台半ばから後半で推移。フランスの格下げの影響も、ユーロの上値を抑える。株式市場ではリスク後退の流れから3指数が揃って反発。債券は売られ、長期金利は4%台を回復。金は6日ぶりに反落。原油は小幅に買われる。 9月住宅着工件数 →Delayed by Government Shutdown 9月建設許可件数 →Delayed by Government Shutdown 9月輸入物価指数 →Delayed by Government Shutdown 9月輸出物価指数 →Delayed by Government Shutdown 8月鉱工業生産 →Delayed by Government Shutdown ドル/円 150.17~ 150.64 ユーロ/ドル 1.1652 ~ 1.1686 ユーロ/円 175.24 ~ 175.75 NYダウ +238.37 → 46,190.61 GOLD -91.30 → 4,213.30ドル WTI +0.08 → 57.54 米10年国債 +0.034 → 4.009% 【本日の注目イベント】 日 高田日銀審議委員、中国経済連合会で講演 中 7-9月GDP 中 中国9月小売売上高 中 中国9月鉱工業生産 独 独9月生産者物価指数 欧 ユーロ圏8月経常収支 米 9月景気先行指標総合指数  トランプ大統領の発言を巡る「TACOトレード」が依然として機能しているようです。「中国に対する関税を100%に引き上げる」と発言した翌日には、「中国とはうまくやっていける」と発言。さらに先週末には「(100%の関税は)持続不可能だ」と発言し、市場にやや安心感が出ました。また、米地銀2行の信用不安も緩和され、先週末の東京市場では一時149円37銭前後まで売られたドル円は150円台を回復し、150円64銭まで反発しました。債券が売られ、金利が上昇。NY株式市場でも主要3指数が揃って反発しています。一方、5連騰の金は大きく反落しました。「TACOトレード」は健在でした。全体としては目立ったイベントもなく、今週はFRBのブラックアウト期間に入ることもあり、閑散な一日でした。  日本の政局の方は、突如日本維新の会が自民党と連立を組むことが浮上し、明日21日の首相指名では、高市氏が内閣総理大臣に指名される可能性が高まってきました。政権を視野に入れた政策協議に関しては、20日の合意を目指し、最終調整を進めている模様です。維新は自民党との連携について、当面は閣僚を送り込まない「閣外協力」とする方針が有力になっています。維新は19日の常任役員会で、自民党との協議と今後の連携のあり方について、吉村代表と藤田共同代表に対応を一任することを決め、藤田氏は終了後の会見で、「相当、信頼関係は深まった上で、明日を迎えられる」と合意が近づいているとの認識を示しました。同日中に最後の詰めを行うとも述べていました。また、吉村氏も同日夜、「協議自体は最終局面でかなりまとまってきた。決断すべき時は決断しなければならない」と語っていました。政策合意がまとまれば与党になるとしましたが、「大臣になることが目的ではない。内閣に入らなくても連立というのは当然、あり得る」と話しています。明日召集される臨時国会では、石破茂首相の後任を選ぶ首相指名選挙が実施されます。維新の所属議員全員が自民党の高市総裁に投票すれば、合わせて231議席と過半数まで2議席に迫り、高市氏が女性初の首相に選出される公算が大きくなります。自民党は一部無所属議員らにも協力を要請しており、1回の投票で高市氏が過半数を得る可能性もあると、一部専門家は予想しています。自民党に最も近く、「玉木総理」あるいは、「玉木副総裁兼財務大臣」といった声も聞かれましたが、同氏にとっても「寝耳に水」だったのでしょう。会見で「そうならそうと、最初から言ってよ」と、グチっていました。  ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアとの和平交渉について、まずは現在の前線を凍結して戦闘を停止した上で開始すべきだとの考えを示しました。「この戦争を終わらせる必要があることは理解している。戦争終結は今兵士たちがいる場所、つまり前線から始める必要がある」とNBCとのインタビューで指摘し、「この戦争を止め、すぐに外交的な形で和平交渉へ進みたいのであれば、我々は今の場所にとどまる必要がある。プーチンにこれ以上のものを渡してはならない」と語っています。プーチン氏はドネツク州全域と引き換えに、ザポリージャ州とへルソン州の一部について譲歩する用意があることを示唆しています。トランプ氏は19日に放映されたFOXニュースのインタビューで、「プーチン氏が過去数年に得た領土を全て手放すことは期待できないだろう。プーチン氏は何かを取るだろう」と話しており、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は関係者の話として、トランプ氏が首脳会談の場で、ロシアが要求している停戦条件を受け入れるようゼレンスキー氏に強く促したと報じ、同意しなければ「ウクライナを破壊する」とプーチン氏が警告したと、報じています。トランプ氏は最終的にはウクライナへ「トマホーク」を供与しないことを決め、「それ以外で停戦を実現したい」と述べていました。トランプ氏は今後数週間以内にハンガリーの首都ブダペストでプーチン氏と会談し、戦争終結に向けた道筋を協議する予定だとしています。  S&Pグローバル・レーティングは17日、フランスの格付けを「AA-」(ダブルAマイナス)から「A+」(シングルAプラス)に格下げしました。2025年予算案が提出されたものの、財政の不確実性が「依然として高い」ことを理由に挙げていました。格下げとは関係ありませんが、ルーブル美術館は、強盗が入り、複数の宝飾品が盗まれ、同美術館が19日に休館することを発表しました。ルーブル美術館はパリで最も厳重に警備されている施設ですが、それでも1911年にも、ダビンチのあの「モナリザ」が盗まれる事件がありました。  本日のドル円は149円80銭~151円50銭程度を予想します。注目は、「タカ派」の高田日銀審議委員の講演です。 (編集担当:亜州リサーチ=サーチナ) (写真:123RF)
前日の信用不安や米中貿易関税を巡る懸念が一旦緩和したことでドル円は反発。(イメージ写真提供:123RF)
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2025-10-20 10:15