【為替本日の注目点】30日に米中首脳会談実施

 ドル円は再び152円台を回復し、NYでは152円79銭まで上昇。米金利が上昇し、米中首脳会談が実施されるとの情報も支えに。ユーロドルは小動きの中、1.16台を挟み一進一退。株式市場では前日下げた3指数が揃って上昇。米中首脳会談が行われることになり、緊張緩和期待からハイテク株が買われる。債券は反落。長期金利は4%台に乗せる。金は3日ぶりに大幅反発。原油は、米国がロシア石油大手への経済制裁を決めたことで大きく上昇。前日比5.6%買われ、61ドル台に。 新規失業保険申請件数 → Delayed by Government Shutdown 9月中古住宅販売件数 → 4.06百万戸 ドル/円 152.46 ~ 152.79 ユーロ/ドル 1.1587 ~ 1.1620 ユーロ/円 176.86 ~ 177.45 NYダウ +144.20 → 46,734.61 GOLD +80.20 → 4,145.60ドル WTI +3.29 → 61.79ドル 米10年国債 +0.057 → 4.001% 【本日の注目イベント】 日 9月消費者物価指数 日 8月景気先行指数(CI)(改定値) 日 8月景気一致指数(改定値) 独 独10月製造業PMI(速報値) 独 独10月サービス業PMI(速報値) 欧 ユーロ圏10月製造業PMI(速報値) 欧 ユーロ圏10月サービス業PMI(速報値) 英 英9月小売売上高 英 英10月製造業PMI(速報値) 英 英10月サービス業PMI(速報値) 米 9月消費者物価指数 米 9月新築住宅販売件数 米 9月S&Pグローバル製造業PMI(速報値) 米 9月S&Pグローバルサービス業PMI(速報値) 米 9月S&Pグローバル総合PMI(速報値) 米 10月ミシガン大学消費者マインド(確定値)  米政府機関の一部閉鎖で発表が遅れていた「9月の消費者物価指数(CPI)」が今夜発表されます。ドイツ証券は、「ガソリン価格の季節調整済で4%の上昇により、9月の総合CPIの上昇率がコアCPIの上昇率を大幅に上回る。当社の予想が正しければ、総合CPIの前年同月比上昇率は0.2ポイント上昇して『3.2%』になる一方、コアCPIの前年同月比上昇率は『3.1%』で横ばいになる見通しである」と、顧客向けレポートで報じていました。また、ブルームバーグもコアCPIは前年同月比『3.1%』と予想しており、8月に続きFRBが目標とする『2%』を大きく上回る見込みです。ただ、それでも市場は29日のFOMC会合で再び金融緩和が行われると予想しており、インフレ関連の不安は相殺される可能性が高いと、冷静に見ているようです。  またまた朝令暮改です。トランプ大統領と中国の習近平主席は、APEC首脳会議が開かれる韓国で30日に会談を行うと、ホワイトハウスのレビット報道官が明らかにしました。トランプ氏が今年1月に政権に復帰してからは初の対面式での米中首脳会談となります。両首脳は今年に入って少なくとも3回電話会談を行っており、直近では9月に意見交換しています。トランプ氏は25日にアジア歴訪に向けて出発する予定で、マレーシアと日本にも立ち寄る見通しとのこと。高市首相とは28日午前に会談する予定であることが発表されています。前日まで、「首脳会談は行わない」とトランプ氏は述べていましたが、実現するということで緊張緩和期待が広がり、株式が買われ債券が売られ、金利が上昇したことでドルが買われています。目立ったのがWTI原油価格で、ここ2日で4ドル50セントほど上昇しています。これは米政府が22日、ロシアの主要石油会社に対する経済制裁を発表したことで、供給がひっ迫するとの見立てからです。ウクライナでの戦争終結に向けた交渉に臨むようプーチン大統領に圧力をかけたものですが、米財務省はロシアの国営石油大手ロスネフチとルクオイルを制裁対象リストに追加したと発表しました。声明で、「ウクライナでの戦争を終結させるための和平プロセスに対するロシアの真剣な取り組みの欠如」を理由に挙げています。同省は今回の措置により、ロシアの戦争遂行の資金獲得能力に打撃を与えると説明しています。  為替などの金融市場や、金や原油などの商品市場で大きな影響力を持つ「ヘッジファンド」。その規模がさらに巨額に膨らんでいます。調査会社ヘッジファンド・リサーチ(HFR)が23日発表したデータによると、世界のヘッジファンド業界の運用資産額が過去最高の5兆ドル(約760兆円)に達しました。実に日本の国家予算のおよそ6倍、GDPを優に上回る規模です。ファンドの運用成績が堅調であることで、年金、学校法人、企業、大口投資家などが資金を振り向けています。23日に発表したデータによると、7-9月のヘッジファンドへの「資金純流入額」は約340億ドル(約5兆1700億円)と、四半期ベースでは世界金融危機が起きる前の2007年以来の高水準です。ブルームバーグは、「今年は地政学的緊張やトランプ大統領の一連の政策対応を背景に、市場が不安定な動きを見せている。こうした環境の下、投資家の間では相場変動の影響を受けにくい運用成果を志向する動きが強まり、それがヘッジファンドへの資金流入を促している。ヘッジファンド市場を支えているのは米国株の上昇に加え、トランプ関税をきっかけとした債券・為替市場のボラティリティー上昇だ」と伝えています。また、HFRはヘッジファンド業界の成長要因として、「M&Aの活発化、暗号資産への投資拡大、利下げ観測の広がり、AI関連投資の急拡大」などを挙げていました。ヘッジファンドの規模が大きくなればなるほど、積極的で大胆な投資戦略を好むだけに、市場のボラティリティーはさらに高まることが予想されます。  本日のドル円は151円50銭~153円50銭程度を予想します。 (編集担当:亜州リサーチ=サーチナ) (写真:123RF)
ドル円は再び152円台を回復し、NYでは152円79銭まで上昇。(イメージ写真提供:123RF)
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2025-10-24 10:15