資金流入額は前月から半減以下に、資金流入上位の株式インデックスは「先進国」「国内」「新興国」に分散=DC専用ファンド(2025年11月)

 DC専用ファンドの2025年11月の純資金流出入額(速報値)は約237億円の資金流入超過になった。資金流入超過は2020年12月以降60カ月連続、流入額の規模は前月の537億円から半減以下になった。資金流入額のトップは「先進国株式」の約95億円だった。前月の255億円に対して40%以下の水準になった。「国内株式」も約89億円の資金流入だった。一方、資金流出は「バランス」が約42億円、「国内債券」が約18億円だった。  DC専用ファンド全体の純資産総額は約17兆3689億円と前月から約1983億円増加して前月に続いて史上最高を更新した。純資産総額の内訳は、株式ファンド59%、債券ファンド10%、バランスファンド29%という割合で、バランスファンドの比率が1%ポイント下がった。(※個別のDC規約では、DC専用ファンド以外のファンドを制度に採用している場合があるため、DC専用ファンド全体の純資産総額は、国内DC制度全体で運用されているファンドの残高とは一致しない) ■資金流入額トップは前月同様「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」  DC専用ファンドの過去1カ月間の純資金流入額ランキングのトップは前月と同様に「野村 外国株式インデックスF(確定拠出年金)」だった。第2位以下は「One DC米国株式(S&P500)インデックスファンド」、「野村DC 外国株式インデックスF・MSCI」、「One DC国内株式インデックスファンド」、「DCニッセイ日経225インデックスファンドB」、「野村 新興国株式インデックスF(確定拠出年金)」、「DC米国株式インデックス・オープン(S&P500)」、「三菱UFJ DC年金インデックス(国内株式)」、「野村 外国債券インデックスF(確定拠出年金)」、「野村 米国株式S&P500インデックス(DC向け)」の順番になった。  内外の株式インデックスファンドがトップ10を席巻しているが、第6位に新興国株式インデックスファンドが入ったこと、また、第9位に外国債券インデックスがランクインしたことが目立っている。国内株式ファンドがトップ10に4本入っており、株式ファンドの中でも「先進国(MSCI-KOKUSAI)」、「米国(S&P500)」、「国内」、「新興国」と多様な投資先に分散してきている。 ■トータルリターン1位は2カ月連続で「DCダイワ 中小型株ファンド」  個別ファンドの過去1年間のトータルリターンランキングトップは、前月に続いて「DCダイワ中小型株ファンド」(上昇率49.09%)になった。第2位には「DCファンダメンタル・バリューF」(同44.25%)が上がり、前月第2位だった「DC次世代通信関連 世界株式戦略ファンド」(同42.72%)は第3位に後退した。第4位は前月同様に「野村DC日本株式アクティブファンド」(同41.83%)、第5位に「野村 国内株式アクティブ(確定拠出年金)」(同41.79%)など、ランキング上位に国内株ファンドが並んでいる。 ◆iDeCo新規加入者数は4カ月連続で3万人超  国民年金基金連合会が12月1日に発表したiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の業務状況によると2025年10月の新規加入者数は3万1686人で前年同月比31.8%増、加入者総数は377万8507人になった。月間新規加入者数は4カ月連続で3万人を超え、iDeCo新規加入が復調している。なお、従業員のiDeCoに企業が上乗せ拠出をするiDeCo+(イデコプラス:中小事業主掛金納付制度)は、実施事業所数は9530事業所、対象従業員数は6万653人になった。  10月の新規加入者の内訳は、第1号加入者は4283人(前月4158人)と前年同月比9.9%増、第2号加入者は2万6046人(前月2万5809人)と同38.2%増、第3号加入者は998人(前月985人)と同2.1%減になった。第2号加入者の中で、「企業年金なし」の新規加入者が1万7905人(前月1万7166人)。「企業年金あり」が4112人(前月4226人)。共済組合員(公務員)の新規加入者は4029人(前月4417人)だった。
DC専用ファンドの2025年11月の純資金流出入額(速報値)は約237億円の資金流入超過になった。
economic,company
2025-12-10 11:15