【為替本日の注目点】ダウとS&P500が最高値を更新

ドル円は156円台で小動き。株価の大幅上昇に円が売られる場面もあったが、ドルの上値は限定的だった。ユーロドルも1.17を挟み小動き。今夜の労働市場のデータ待ちモードに。株式市場では旺盛なAI需要を反映し3指数が続伸。ダウとS&P500は最高値を更新。債券は反落。長期金利は4.17%台に上昇。金は続伸し、原油は反落。
12月S&Pグローバルサービス業PMI(改定値) → 52.5
12月S&Pグローバル総合PMI(改定値) → 52.7
ドル/円 156.31 ~ 156.75
ユーロ/ドル 1.1684 ~ 1.1717
ユーロ/円 182.93 ~ 183.38
NYダウ +484.90 → 49,462.08ドル
GOLD +44.60 → 4,496.10ドル
WTI -1.19 → 57.13ドル
米10年国債 +0.012 →4.173%
【本日の注目イベント】
豪 豪12月住宅建設許可件数
豪 豪11月消費者物価指数
日 日銀、需給ギャップと潜在成長率
中 中国12月外貨準備高
独 独11月小売売上高
独 独12月雇用統計
欧 ユーロ圏12月消費者物価指数(速報値)
米 12月ADP雇用者数
米 12月ISM非製造業景況指数
米 11月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
米 10月製造業受注
日米欧で株価が上昇し、最高値を更新する動きになっています。日経平均株価は昨日も上昇し、年初2日間で2000円を超える上昇です。NYでは、ミランFRB理事の利下げ発言もあり、ダウとS&P500が最高値を更新しました。トランプ政権によるベネズエラ攻撃も、全く気にならないという勢いで、株式市場に資金が流れ込んでいます。
「何でも欲しがるトランプ大統領」の野望が、今度は本格的にグリーンランドに向かいそうです。トランプ大統領が、ベネズエラ大統領を拘束した理由として掲げた新たな外交方針が、次はグリーンランドに対する深刻な危機につながりかねないとして、欧州では警戒感が強まっています。デンマークのフレデリクセン首相は、「米国がNATO加盟国を軍事的に攻撃することを選択すれば、NATOを含め、第2次世界大戦終結以降に築かれてきた安全保障体制の全てが停止することも、明確にしておく」と警告したと、昨日の本レポートで触れましたが、ドイツのメルツ首相、イタリアのメローニ首相、英国のスターマー首相ら欧州首脳は6日、北極圏の安全保障について、「主権、領土の一体性、国境の不可侵といった国連憲章の原則を堅持しつつ、米国を含むNATO諸国と連携し、集団的に達成されなければならない」との共同声明を発表しています。さらに声明では、「グリーンランドはその市民のものである。デンマークとグリーンランドに関する問題を決定するのは、デンマークとグリーンランド、ただそれだけである」とも付け加えていました。
これに対してトランプ政権のミラー次席補佐官はCNNのインタビューで、米国が次にグリーンランドに向かうべきだとの考えを強く支持していました。ミラー氏は、「米国はNATOの力の源だ。米国がNATOとその利益を保護・防衛するために北極圏を確保するというのであれば、当然、グリーンランドは米国の一部であるべきだ」と主張していました。また同氏は、「そもそも、デンマークはどのような権利に基づいてグリーンランドの支配を主張しているのか。その領有権の根拠は何なのか」と問いかけ、デンマークとグリーンランドとの関係にも疑問を呈していました。さらに、トランプ政権は強硬姿勢を見せ、グリーンランド獲得のために米国の軍事力を行使する可能性を排除していないとホワイトハウスが明らかにしています。レビット大統領報道官は声明で、グリーンランドを取得するという目標を達成するため、トランプ氏が多くの方法を検討していると述べ、「トランプ大統領は、グリーンランドの獲得が米国の国家安全保障上の優先事項であり、北極圏地域で敵対勢力を抑止する上で極めて重要であることを繰り返し明確にしてきた」と指摘しました。その上で、「大統領とそのチームは、この重要な外交政策目標を追求するための幅広い選択肢について協議しており、最高司令官(大統領)の裁量の下で米軍を活用することは常に選択肢の一つだ」と説明したと、ロイター通信は報じています。トランプ氏は先週末、マドゥロ大統領を拘束し、米国が同国を「運営」する決定について、19世紀のモンロー主義を現代的に復活させたものだと説明し、これを「ドンロー主義」と名付け、米国が西半球全体を主導し、重要な資産を支配する権利を主張する考え方だとしていました。
FRBは昨年12月のFOMC会合で3会合連続となる25ベーシスポイントの利下げを行い、政策金利であるFF金利を3.5~3.75%にしました。依然として不確実的要因が散見されることから、現時点では、当面追加利下げはないと予想していますが、FRBのミラン理事が再び利下げに言及しています。ミラン氏は6日、FOXビジネス・ネットワークに出演し、「政策が中立水準付近にあるとは、かなり言いがたい。現状は明らかに景気に抑制的であり、経済の足かせになっている」と発言。「今年は100ベーシスポイントを大きく超える利下げが正当化されると考えている」と述べました。現時点での市場の利下げ予測は、多くて2回、景気次第では1回の可能性もあるとの認識の中で、この発言はトランプ大統領の意向に沿ったものと考えられます。仮に発言通りだとすれば、最低でも4回、あるいは5回以上の利下げがあることになります。一方、リッチモンド連銀のバーキン総裁も発言しています。バーキン氏は、「現在の金利水準が、中立と推定されるレンジ内にある」とし、「今後の政策運営については、2大責務の両面での進展を見極めながら、きめ細やかな判断が求められる」と指摘。「採用率が低い中で、労働市場のさらなる悪化は誰も望んでいない一方、インフレ率が目標を上回る状態が5年近く続いており、高インフレ期待の定着も避けたいところだ。まさに微妙なバランスだ」と語っていました。また、前日にはミネアポリス連銀のカシュカリ総裁も、景気の底堅さを踏まえ、「今は中立にかなり近い状態だと推測される」と語っていました。
台湾有事に関する高市首相の発言をきっかけに、中国は日本に対してあらゆる手段を使って揺さぶりをかけてきましたが、また一つ新たな制裁を課す構えです。中国商務省は6日の声明で、防衛目的で使用される全てのデュアルユース(軍民両用)品の日本向け輸出を即時禁止すると発表しました。禁止措置は日本の防衛能力を強化し得る全ての物品に適用されるとしていますが、詳細な説明はなされていません。声明には「日本の指導者は最近、台湾を巡り誤った発言を行い、台湾海峡での軍事介入の可能性を示唆した」との報道官談話が盛り込まれていました。「日本側のこうした発言は『一つの中国』という原則に反し、悪意があり、極めて深刻で有害な結果をもたらすものだ」とも主張していました。 また、中国政府系の英字紙チャイナ・デイリーは、レアアースの一部について、日本向け輸出許可審査を厳格化する方向で検討していると関係者の話として報じています。すでに中国からの訪日客は激減しています。中国政府が旅行会社に相当な圧力をかけているとの報道もあります。中国では1年で最も国民が移動する「春節」を控えており、ここでも中国からの観光客が大幅に減るようだと、日本のインバウンド効果もかなり厳しいものになりそうです。
本日のドル円は155円80銭~157円30銭程度と予想します。
(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ)(イメージ写真提供:123RF)
ドル円は156円台で小動き。(イメージ写真提供:123RF)
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2026-01-07 10:30